「LIONS Live」で、どこまで「風」を感じられるのか
カンヌライオンズのWebサイトでは「LIONS Live」が、“心のグローバル・ミーティング”として紹介されています。
カンヌライオンズには様々な側面がありますが、私も以前から注目しているのが、その“巨大な語り場”としての機能です。毎年世界中から1万5000人もの広告・マーケティング界の俊英や重鎮が集まり、受賞作を見てセミナーを聞き、夜には酒を酌み交わしながら語り合います。
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「あの受賞作のここが凄いね」「このセミナーはこんな風に参考になったね」「自分たちのビジネスにはどんな風に使えるかな」といったことを熱い興奮とともに語り合う人ばかりです。その語りは、それぞれの人がそれぞれの国や地域に持ち帰り、自分たちの課題に活かすことで、また次の一年のトレンドを形づくって行くのです。
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私が毎年のようにカンヌまで出かけていたのも、この“語りの熱さ”を肌で感じたかったからです。研究者になってからは、「今の広告・マーケティング界の“風”を感じに行くんだよ」などとカッコつけたりしていましたが、それは本当の想いでもあります。その“風”には、南仏コートダジュールの気持ちよく乾いた風も幾分か影響していたとは思います。
さて、カンヌライオンズ2020。LIONS Liveと名付けられた“リモート・カンヌ”で、どこまで今のビジネスの風が感じられるのか?
少なくても僕は、試してみたいと思います。会期後には、再度レポート記事をお届けしようと思っています。お楽しみに。
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