物価高背景に「おうちディナー派」は「外出派」の3倍
ファミリーマートは11月6日、約3万人の消費者アンケートによるインサイト分析に基づき、「メリハリ工夫で楽しむクリスマス」をコンセプトとした商品・サービスを紹介する記者発表会を行った。物価高を背景に、2025年のクリスマスも昨年に引き続き「自宅で過ごしたい派」が多数派になっているのに加え、早割やポイント還元など「お得」になるチャンスを逃さず、要所ではお金をかけるなど「メリハリをつけたい」という志向が高まっているという。
発表によると、アンケートで「今年のクリスマスをどう過ごしたいか」を聞いたところ、「自宅でクリスマスディナーを食べる」が40.7%と突出して1位、次いで「買い物に行く」が15.8%、「イルミネーションなどイベント・ショーを見に行く」が14.8%、「レストランなどでクリスマスディナーを食べる」が12.4%、「ホームパーティをする」が10.3%で5位と続いた。
クリスマスディナーに着目すると「おうち派」は13039人、「外出派」は4355人と、約3倍の差がついた。また、「クリスマスディナーにかける1人あたりの平均予算」は、「おうち派」が5356円なのに対して、「外出派」は約1.75倍の9360円となり、「おうち派」の中で「例年よりもなるべく出費を抑えてほどほどに楽しみたい」は7割に達した。2021年から続く物価上昇の波が、出費を抑えた「おうちクリスマス」のニーズを押し上げている実態が浮き彫りになった。
一方、「おうち派」の「例年よりもなるべく出費を抑えてほどほどに楽しみたい」人であっても、そのうちの7割は「節約するところは節約しつつ、特別な部分にはしっかりお金をかけたい」などと「メリハリ意識」が強いことも判明。「贅沢したいこと」を聞くと、「メニューのバリエーション・ボリューム感を豪華にする」「普段より高級な食材・ドリンクなどを奮発する」がそれぞれ4割近くで多数派になった。「おうち派」の約6割は「予約・購入特典や割引クーポンがあれば積極的に活用したい」意向を持ち、実際、2024年にファミリーマートのクリスマスケーキの「早割」を利用した人は60.5%に達した。これらのインサイトや実績から導き出されたのが「メリハリ工夫で楽しむクリスマス」のコンセプトだった。
「メリハリ工夫」を施策・商品に反映
コンセプトを踏まえ、ファミリーマートでは対象となるケーキやチキンセット、パーティメニューについて、早期予約や「ファミマオンライン」で予約した場合に最大500円相当の割引やポイント還元を行う。ファミマオンラインは今年3月にスタートしたデジタルコマース事業で、店頭と同じく66 種類のクリスマスフード・ドリンクが予約できる。記者会見に登壇したマーケティング本部メディア・プロモーション改革推進部 部長の橋本剛氏は「クリスマスをきっかけにオンラインサイトの認知も上がると期待できる」と語った。
商品では有名店とのコラボや高級感・楽しさのある品揃えで「メリハリ」志向に応える。クリスマスケーキはフランスの有名パティスリー「ピエール・エルメ アンソロジー」が初めて監修したガトー・ド・ノエルのほか、「個食」と節約志向を意識した2000円台のバスクチーズケーキもラインナップに加えた。限定グッズのついたキャラクターケーキ、ペット向けケーキやアレルギー対応ケーキも揃え、幅広いニーズに対応する。
会場には、ファミリーマートのクリスマス商品を使って「おうち派の平均予算5356円/1人」で揃えられる4人分のホームパーティメニュー(イメージ)が展示された。オードブルや寿司、チキン、ピザ、ケーキ、ドリンクが豊富に並べられ、出費を抑えつつも「メリハリ工夫で楽しめるクリスマスディナー」が可視化された。




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