いよいよ買って帰れないGUを体験
さて、GU STYLE STUDIOの概要と筆者の体験した雑感を記載します。店頭で気に入った商品をGUアプリのお気に入り登録し、ECで注文して、自宅など、または他のGU店舗で受け取るという流れとなります。
GU STYLE STUDIOの売場面積は約180坪です。同店舗にも設置されているミラー型RFID読み取りサイネージ(オシャレナビ・ミラー)などを設置し、2017年に開店した超大型旗艦店 横浜港北ノースポート・モール店の約820坪に比べると小さいですが、ポップアップストアほど小さくはない標準的な店舗面積です。参考までに同じファーストリテイリング社のユニクロ事業における平均売場面積は約284坪(938㎡)ですので、平均的なユニクロ店舗の2/3のサイズです。
※ https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/factbook201808.pdf 参照
商品サイズごとに1着ずつ試着用商品が並んでいるだけの在庫なので、余ったスペースには、通常店舗よりも多くのディスプレイ陳列がされています。
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前述のオシャレナビ・ミラーになかった機能として、顔写真をキャプチャしてアバターを作成して、スタイリングを試す機能(STYLE CREATER STAND)があります。自分でやってみたところ、あまりアバターが似なくて自分で着た場合のイメージは出来ませんでした。公式アプリに連携して、いつでもどこでも試せるというものですが、アバターに着せられる服も少ない種類でしたので、二度は触らない印象です。
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試着室内で商品につけられたRFIDタグの読み取りが行われ、サイドの壁に設置されたサイネージに試着中の商品が表示されます。
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ここからお気に入りに入れるための二次元コードを表示することができるわけです。ショールーミング型店舗においては、試着→お気に入り→注文という動線がいかにスムーズかが重要ですので、この工夫は有効と考えます。改良余地を感じたのは、サイネージには試着した色・サイズも表示されているのに、アプリ内ではデータが登録されていないことです。商品によってはサイズ情報がメモされることで、購買ハードルが下がる点もあると考えます。
試着を終えた後に、スタッフの方に「レジがありました(レジが3台あります)けど、これは買って帰れるのですか?」と少し意地悪な質問をしてみたところ、商品を持って買えることはできないけれど、支払いはレジで払うことも可能ということでした。あとは、EC同様に自宅かGU他店舗などで受け取るわけです。若い人の中にはクレジットカードを持っていない方も多いので、現金払いをできるようにしているとのことでした。原宿という場所柄、外国人観光客も多く、この店舗の説明には少し苦労するとのことでした。