CONTENTS MAKER INTERVIEW #01
生活者の「リアルな声」で支持を拡大。月間600万超ユーザー誇る「ヨムーノ」武田史子氏インタビュー
転職初日にサイト閉鎖。DeNAでの経験が今に生きている
——オウチーノに移る前には、DeNAにもいらっしゃいましたよね。
はい、1年ほど在籍していました。当時の私は紙媒体の経験しかなく、紙媒体で編集長を4年ほど担当したので、これから一生メディアを極めるには、紙の編集スキルだけでなく、Webの知識と経験が欠かせないと、思い切ってDeNAに転職しました。
それで、いざ入社したのですが、なんと入社したその日に私が編集長に就任する予定だったメディアが閉鎖されたんです。
——それは、すごい経験ですね。DeNAの医療系キュレーションサイト「WELQ」に真偽が不明な情報が多数掲載されていたことで起きた問題ですね。
そうですね。私はDeNA在職中に、基本的なインターネットの知識を20代のデジタルネイティブの同僚から教えてもらいました。また、そこで優秀なデジタル人材との出会いがありましたし、やはりキュレーションメディア問題を通じて「ユーザーファースト」な情報をつくり続けることの大切さを改めて感じました。
ベネッセを辞めて、いきなりオウチーノで「ヨムーノ」を任されることになっても、こうはいかなかったと思います。
——紙媒体で「読者に寄り添う」コンテンツづくりを突き詰めた経験、そしてその後にDeNAで得た経験が組み合わさっているわけですね。
そうかもしれませんね。部数にこだわりたいタイプで、それは「部数=買ってまで読んでくださった人」の数だからと考えていました。紙の編集者では珍しいかもしれませんが、思い返してみたら「数字にコミットする」のが楽しいタイプだったので、意外とWebもすんなり楽しめているのかもしれませんね。
それに、やってみたら、紙媒体で大事なことが、ウェブメディアでも意外と通用して、最初の不安がいつの間にか消えていました。
——現在の編集体制について教えてください。
4人です。私が編集長ですべての記事を最終チェックしています。メンバーはウェブメディア出身者で、それぞれグルメ系・マネー系・不動産系・ファッション系など各ジャンルに強みがあります。今は月350本ほど、1日10~15本あるため、ヒーヒー言っています(笑)。