マーケティングは、街にどう貢献できるのか #06

渋谷区が進める「都市間連携」から見えてきたメリットと可能性【前編】

1 広島県のサンドボックスとの連携


 都市間連携第一弾が、広島県のAI/IoT実証プラットフォーム事業「ひろしまサンドボックス」との連携だ。渋谷のスタートアップ企業などと広島県をつなぎ両者の価値向上を目指す。
 
Future Design Shibuya
 昨年5月に渋谷にて広島県知事と渋谷区長が登壇する「ひろしまサンドボックス」の記者発表会を行なった。よく考えてみると、県と街というユニークな形態だ。広島県外から多様な企業や人材を呼び込み英知を結集して産業・地域課題の解決に繋げていく上で、渋谷ならではの発信力やスタートアップ人材などへの告知活動を期待されてのことだ。

 渋谷未来デザインは、渋谷のみならず東京のスタートアップ企業と広島県をつなぎ、「ひろしまサンドボックス」への参加を促進するハブとして機能する。

 今回は、さらに自分たちのチャレンジとして、発信やネットワークプラットフォームを超えて、我々も「ひろしまサンドボックス」実証実験の公募企画にエントリーしたが、残念ながら不採択だった。提案内容の詳細は言えないが、広島県のニーズにはマッチしていなかったようだ。周りを巻き込み気合いを入れて時間も使ったこともあり、このソリューションが他でも展開できなかと思っている。

 さて、現在は来季に向けて定期的な情報共有により都市間連携モデルの理想的な姿を検討中である。

参考:「渋谷未来デザイン、広島県AI/IoT実証プラットフォーム事業にて都市間連携事業開始

 この連携事業において、渋谷が広島県のような他都市とアイデアと資産を持ち寄りリアルにつながること、つまり渋谷のスタートアップ企業などが広島県企業と繋がり現地や同時に街を活用して実証実験を行うことで、シナジーが生まれイノベーションを起こすことができれば、それが両者にとっての真の事業発展の可能性となるだろう。このような動きが新しい都市間連携のモデルとしてどんどん創造されていくことが大事だと思っている。

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