マーケティングは、街にどう貢献できるのか

渋谷区が進める「都市間連携」から見えてきたメリットと可能性【後編】

 元レッドブル CMOの長田新子さんが、渋谷区の外郭団体 渋谷未来デザインでのチャレンジをレポートしていく本連載。広島県と中国・南山区との連携を紹介した前編に続いて、後編では北海道札幌市との事例と、それらの取り組みを通して見えてきた都市間連携の可能性を紹介する。
 

渋谷と札幌が連携、共通の課題解決につなげる


 札幌市には「まちに、未来を、インストール。」というスローガンのもと、札幌・北海道という象徴的な開拓の地で開催されるコンベンション「No Maps(ノーマップス)」がある。参加者はもちろん、この地で暮らす人々のクリエイティビティも高め、地図にまだ描かれていない、新たな領域を切りひらいていくことを目的としている。

 クリエイティブな発想や技術によって、次の社会を創ろうとする、現代的フロンティアスピリットを持った人たちが中心となっており、毎年様々なテーマで繰り広げられ、今後の盛り上がりにも期待が高まっている。最先端テクノロジーやビジネストレンド、さらには映画や音楽といったクリエイティブも巻き込んでおり、昨年は我々が開催している都市回遊型イベント“Social Innovation Week Shibuya”と目的が似ていることもあり、今回「まちに、街を、インストール」と題して札幌と渋谷で連携した。
 
Future Design Shibuya
参考サイト
https://no-maps.jp/event/conference/sapporoxshibuya

 札幌と渋谷、どちらもインバウンド需要が伸び、繁華街が栄えている地域としての共通点がありながらも、国際都市としての街のエンターテイメント性の充実やナイトタイムエコノミーの活性化にはまだまだ課題が多い。そこで両方のイベントが連動することで、お互いの街について意見交換し、新しい方法で渋谷では札幌を伝え、札幌では渋谷を伝えるような試みができたらという形で始まった。

 「よく何かやりましょう」ということは誰もが言うが、具体的に何をするかで止まってしまうことも多いので、まずは渋谷と札幌の関係者がお互いの良さを活かして活性化していく道を探るような動きをしようというのが昨年のスタートになる。具体的には、ナイトタイムエコノミーをテーマに渋谷と札幌が抱える同じ悩みから、2019年度は一緒に具体的な実証実験を行おうと話している。いくつかすでにアイデアも出てきているので、話し合いからの結果を今年は披露できたらと思っている。

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