デジタル時代のブランドコミュニケーション研究会 #02Sponsored

Facebook、Twitterなど主要プラットフォーマーを集結してワークショップ、ネスレ日本のデジタル広告戦略 【研究会レポート】

参加者は、ネスレのワークショップに強い関心

 村岡氏の講演後、参加者からはFacebook、Twitterなど主要プラットフォーマーが一堂に集まるワークショップについての質問が殺到した。



 「他社のプレゼンに対して、参加者全員が点数をつけるのか」という質問に対して、村岡氏は次のように答えた。

 「ひとつのチームとして理解してもらい、全員が点数をつけます。Facebookの広告メニューをTwitter側が理解していないケースもあり、相互理解を深めて広告プランを掛け合わせることで、リーチが上がるケースもあります。さらに、その場で新しいコラボレーション企画が生まれることも期待しています」

 そのほか、ワークショップの開催頻度に関する質問もあり、村岡氏は「各ブランドで半年に1回、多くて年2回行なっています」と回答した。

 また、「消費財は、一般的にテレビCMが効くケースが多いですが、ネスレ日本のデジタル広告の比率がかなり高いことに驚きました」という声に対しては、次のように答えた。

 「ブランドのターゲットによっては、テレビよりデジタルが効果的な時があります。例えば、“キットカット”のキャンペーンによっては10代がメインターゲットであり、テレビCMよりデジタルが効果的になります。一方でシニアを意識したプロモーションは、テレビCMを活用しています。意識的にデジタル広告の比率を高めようとしているわけではなく、結果としてそうなりました」

 最近は、「TikTok」など新しいメディアに対しても、トライ&エラーを繰り返しているという。その他、ブランドシフトの指標についてなど、質問は多岐に渡り、ネスレの取り組みへ理解を深める場となった。
 

ブランドコミュニケーションの適切なPDCAをどのように行うか?

 その後は、研究会に参加するオプト ブランドコミュニケーション・ストラテジストの鈴木智之氏による講演がスタートし、「ブランドコミュニケーションにおけるKPI設計とPDCA手法」についての考えが紹介された。

 「オプトは『R-STP-MM-I-C』※というマーケティングフレームの中で、実装を軸にプロモーション領域に強みを持っている会社でしたが、現在はR-STP、戦略設計などでも価値が生み出すためのチャレンジをしています。特に、戦略構築にあたり、人・物・金・情報など資源をきちんと把握し、使える状態にしておくが重要であり、仮説の精度を上げて戦略、実行、コントロールのサイクルをまわしています」
※Research(調査)、Segmentation・Targeting・Positioning(STP)、Marketing Mix(4P)、Implementation(実装)、Control(管理)などマーケティングの一連の流れを示した言葉。
 
オプト
エグゼクティブスペシャリスト ストラテジスト 兼 マーケティングストラテジー部 部長
鈴木智之氏

 とりわけ、ブランドを資産として効果的に活用していく上で、現状を把握することの重要性を指摘し、ブランドコンディションを把握する視点として3つ紹介する。

 「ひとつは、プロダクトとコーポレートブランドの関係を最適化することが、ブランドのUSP(Unique Selling Proposition)の強化につながること。2つ目は、消費者がどのようにブランドを選択しているのか知ることで、ターゲットを把握すること。3つ目が、すでに顕在化されている需要(企業側が発信したい価値)だけでなく、実は消費者が受け取っている潜在的な価値を把握し、提案することです」

 こうした同社の考え方に基づいて、ブランドポジションを把握し、具体的な展開につなげて成果を出した通信業界や不動産業界などの取り組みを紹介し、ブランドコミュニケーションのあり方について提言した。



(お問い合わせ先)
株式会社オプト
〒102-0081
東京都千代田区四番町6 東急番町ビル
お問い合わせフォーム : https://www.opt.ne.jp/contact/
 
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