成果を出すコンテンツマーケティング虎の巻

auの企画メーカーが語る、モノゴトを多面的に見るための「3つの考え方」

② アイデアはくっつけて加工するもの

 私のグループメンバーにはよく言っているのですが、企画の原動力は「いかに良い事例をいかに多く熟知しているか」で、それを頭の中に“事例棚”として、いつでも引き出せるようにしておくことだと思っています。

 “熟知“としているのは、事実だけを知るのではなく、成功した理由や工夫までを理解していないと活用できないからです。例えば、冒頭でご紹介した「au×TRANSFORMERS PROJECT」は、いまだに多くのファンを持つauケータイをブランディング活用する目的で企画しました。



 ”ファンに期待を超えて喜んでもらえる企画“を考えている過程で、私が小学生の頃に夢中になった「ゴールドライタン」という、ライターがロボットに変形する玩具を思い出し、そこにTIME&SPACEの記事で取り上げていた「クラウドファンディング」を掛け合わせて実現しました。

 結果、タカラトミーさんに絶大なる協力をいただき、社内初のクラウドファンディング企画が生まれ、3500人以上、3200万円以上の支援を得て、たくさんのメディアにも取り上げていだだく結果となりました。

 また、「auケータイ図鑑」は、広報部が取材などで使用している社内応接室にある歴代ケータイの展示スペースがヒントになったものです。初めて来社いただくお客さまをご案内すると、必ずと言っていいほど本題に入る前に懐かしいケータイで雑談が始まるのを目の当たりにし、これはコンテンツになる!と確信して企画書をつくりました。

 
auケータイ図鑑


 あっと驚くようなイノベーティブなアイデアを生むことは、ほんの一握りの天才アイデアマンを除いて、とてつもなく難しいものです。
 いろんな書籍にも書かれていますが、世の中の良い企画やアイデアの多くは、既存のアイデア要素をくっつけたり加工してできていると思います。だから、我々はどれだけ多くの事例を知っているか、引き出しや棚をたくさん持っているか、がとても重要です。それも同じ業界、ましては社内だけ見ていては全く使い物になりません。できるだけ外に外にアンテナを向けて、積極的に情報を取りに行くのが肝要です。どこに企画のヒントが落ちているか分かりませんから。

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