TOP PLAYER INTERVIEW #09
ケンタッキーが客数減から復活。業績を上向かせた「デュアルカレンダー戦略」
海外の成功事例を日本向けにカスタマイズ
——「バリュー」のプロモーションを新商品や季節のイベントなどのキャンペーンと並行して展開するというアイデアは、どこから着想したのですか。
オーストラリアを中心として、各国の成功事例を参考にしました。いろんな国で日本と同じように客数が落ちた時期があり、そこから「バリュー」のプロモーションを導入・強化しています。
私は日本に赴任してくる前に7年ほど、KFCのブランドを保有しているヤム・ブランズのシンガポールオフィスでブランドマネジメントを担当してきました。そこで各国の成功事例を見ることができたため、その中から日本に合うものをカスタマイズしながら導入しているんです。
——世界各国と日本の状況は、似ているのですか。
もちろん違いはありますが、実は、共通点の方が多いです。例えば、ランチの個食を伸ばすために参考にしたのは、すでに各国で行われていた「5ダラーランチ(5ドルでセットを提供)」です。これを参考に日本に「Sランチ」を導入しました。
ただし、日本向けにセットの内容をどのような組み合わせにするか、どのようにコミュニケーションするか、客数、売上が伸びるかなどは、しっかりとテストを重ねて統合的に判断しました。
我々のブランドにとってランチや個食はまだ弱いので、伸ばす大きなチャンスがあります。ワークした成功事例の中から、自国のマーケットに合うものを取り入れられる点は、グローバルブランドの強さですので、導入しない手はありません。