マーケティングは、街にどう貢献できるのか #08
渋谷は川とともに発展してきた街。パブリックスペースの活用から見えた可能性
2019/06/04
アイデアから、今後の可能性を検証
アイデアの実現に向けては、内部のみならず一般からの投票も行った。釣り、鯉のぼり、流しそうめんといった水辺らしいアイデア、そして夏まつり、写真撮影大会、マラソン、アート作品展示、青空ワークショップ、ちょい飲み屋台など、12のアイデアから最も興味のあるものを選んでもらったのだ。ここで、すでに実現しているアイデアの中の一部を紹介したいと思う。
■空間装飾イベント
今回の特別協力パートナーとして当初から参加してくれているFlying Tiger Copenhagen の部活「パーティー部」による空間装飾でイベントを行い、川辺でのピクニックやコンテナのデコレーションなどを行なった。オリジナル性の高い装飾に道ゆく人が興味を持つだけでなく、実際に装飾に参加してくれる子どももいたり、オープンな空間だからこその可能性を感じた。
■けん玉
けん玉をやりたいというアイデアを受けて、4月中旬にイベントを開催した。日本各地や海外から、けん玉プレイヤーが集結し、参加者も加わり賑わいを見せた。最近は、けん玉をやる場所が限られ、屋外でできる機会が少ないため、室内での展開が多いそうだ。オーガナイザーからも日本文化であるけん玉を都心のど真ん中で展開できる機会をもっとつくってほしいと期待された。
■鯉のぼり
川から連想されるのは、やはり魚だった。「鯉のぼりをつくりたい」「鯉のぼりを飾りたい」といった声が複数あったことから「渋谷川に鯉のぼりを流そう」と題して、川上産業のサポートを得てプチプチとポスカでつくる鯉のぼりワークショップを開催した。
当初は、子供向けワークショップとしたが、家族やカップルなど大人にも参加できる形に急遽したところ、たまたま通りを歩いていた人なども参加した。各自が思い思いの絵や模様を書いた鯉のぼりを作成、渋谷川沿いはおよそ100ものカラフルな鯉のぼりがはためいた。