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こんまり カンヌライオンズ登壇の仕掛け人・本田哲也が語る 「世界で評価される日本のクリエイティビティ」

メインステージが満席。こんまりが評価される背景


——セッションのタイトルは、「Less Stuff. More Joy: Life-Changing Japanese Creativity(編集部訳:ものを減らして、もっと“ときめき”を:人生を変える日本のクリエイティビティ)」と、クリエイティビティに結びつけていますね。

 カンヌライオンズは「クリエイティブの祭典」ですので、当然そこと結びつけたいと思っていました。実は、“こんまりメソット”が評価されているのは、その背景に「禅の考え方」があり、それが「マインドフルネス」に通じている、と受け止められているからです。マインドフルネスは、クリエイティビティと密接に関わってきますよね。
 
登壇者は、近藤麻理恵さんと、川原卓巳さん。モデレーターは、フライシュマンヒラード(アジアパシフィックプレジデント兼 シニアパートナー)のリン・アン・デイヴィスさん。

——たしかに、どのようなマインドセットを持てば、より良いクリエイティブが生まれるのか、関心を持っているクリエイターは多そうです。

 よく日本と海外は、文化的な背景(コンテキスト)が違うと言われています。実際に、今年のPR部門は、日本からの応募作品がひとつもショートリストに残りませんでした。逆に日本からすると、グローバルキャンペーンが“大味に”みえてしまう部分もあるわけです。

 “こんまりメソッド”に対しても日本からの視線と、欧米からの視線は全く違います。そうした背景・文脈がわからないと、なぜ彼女が受け入れられているのかは分かりません。こんまりさんが、どうして大人気なのか。その理解が進むと、日本企業が海外でブランディングするヒントにもなると思います。

——キーワードは「禅とマインドフルネス」ということですか?

 それは、あると思いますね。彼女は、片付けをしながら相手に「ときめくか、ときめかないか」と尋ねてコミュニケーションをとりながら、パーソナルストーリーを引き出していますよね。

 そうやって個人の内面を浮き彫りにしていくことで、その人が突然、泣き始めたりする。そうした要素に加えて、日本的な禅、ひいてはマインドフルネスといった空気をまとっていることがあるでしょうね。



——実際にこんまりさんたちが登壇した反響は、どうでしたか?

 現地で参加した人に聞いたところ、すごい盛り上がりだったようです。何しろ定員が2700人のメインステージが満員ですからね。それに参加者も多国籍で、性別や年齢に多様性があったようです。

 何より面白いのは、参加した日本人の反応でした。カンヌライオンズのメインステージで大歓声を受けて、終わった後も彼女と一緒に写真を撮りたがっている人たちを目の当たりにして、「こんなに人気だとは、思わなかった」と驚いていました。

 登壇した、こんまりさんと川原さんは「あぁ、終わったあ」という感じです(笑)。カンヌライオンズは、どんなにすごい人が登壇するときも絶対に通訳を入れさせないので、2人ともしっかり練習して臨んでいましたね。

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