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シナジーマーケティング 谷井等氏が語る 経営への復帰、ヤフーからの独立

 2017年の代表退任から2年半を経て、シナジーマーケティングの創業者である谷井等氏が7月31日付で同社の取締役会長に就任し、経営に復帰した。さらに谷井氏が代表を務めるペイフォワードがヤフーの所有するシナジーマーケティングの全株式を購入し、同社はヤフーグループから離れることになった。谷井氏は、なぜ経営に復帰することになったのか、そして今後の展開をどのように考えているのか、話を聞いた。
 

株式の買い戻しを打診され、社員の顔が思い浮かんだ

 
シナジーマーケティング 取締役会長 谷井等氏

——2017年に退任して2年半で復帰。その経緯から教えていただけますか。

 包み隠さずに言えば、今年3月に田代(シナジーマーケティング 代表取締役社長 田代正雄氏)から私にシナジーマーケティングの株式を買い戻す可能性はないか、という打診があったんです。

 ヤフーの全社戦略がPayPayにシフトし、ショッピング事業が重視されていく中で、シナジーマーケティングの位置付けに対する別の考えがあったようです。私はすでに経営から離れて外部の人間だったため詳しくはわからないのですが、会社の方向性をより主体的に決めていきたいという意図だったと思います。

 田代の話を聞いて、まず思い浮かんだのは社員の顔。私が「この指、止まれ!」と呼びかけて集めた人たちです。彼ら、彼女らがもっと生き生きと働いてくれる可能性があるのであれば、私が買い戻すという選択肢もあり得ると思いました。

 それからヤフーと検討を重ねて、正式に決まったというのが経緯です。

——具体的に言うと、シナジーマーケティングとヤフーは、どの辺りの考え方が違っていたのでしょうか。

 シナジーマーケティングは、大企業から中小企業まで業種業態に関係なく、より多くの企業を支援していきたいという考え方だと思います。あくまで聞いた話ですが、そこがヤフーと少し違ったのではないでしょうか。

——今後、ヤフーとの関係はどうなるのでしょうか。

 極めて良好な関係です。私と川邊さん(ヤフー 代表取締役社長 川邊健太郎氏)は、日頃からチャットで連絡を取り合う友だちなんです。グループから離れても、ヤフーと継続してサービスを提供できるように業務提携契約を結んでいます。

 ただグループではなくなるため、9月にヤフーのオフィスから出ます。そのタイミングでシナジーマーケティングを大阪と東京の両本社制にします。現在の売上は、東日本と西日本で2対1。両本社制で、東日本をさらに強化していきたいと考えています。

——谷井さんは取締役会長として、どのような役割を担うのでしょうか。

 シナジーマーケティングの業績は、私がいなかった2年半も伸び続けていました。田代は、社長として信任を得ていたと考えています。

 その中で、私が何をするのか。ひとつは、この数年間で増えたコストを見直していくこと。特にヤフーのセキュリティレベルは高く、その分、多額のコストが掛かっています。お客さまにご迷惑をかけない水準をキープしながら、現実的な調整をしていくつもりです。もうひとつは5年、10年先を見据えたプロダクト戦略の組み立てに関わっていきたいと思っています。

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