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シナジーマーケティング 谷井等氏が語る 経営への復帰、ヤフーからの独立

退任してからの2年半、世界50カ国を回った


——シナジーマーケティングを離れた2年半は、何をされていたのですか。

 世界中を旅していました。東南アジア、中央アジア、アラブ、東欧、北アフリカ、オセアニアなど約50カ国を回りました。違う文化の人と出会い、コミュニケーションをとることが好きなんです。

 シナジーマーケティングを離れてフリーになったのが44歳のとき。それまでの20年間、個人としてやりたいことの大半は置いて経営に専念してきました。そして、退任という空白が生まれたタイミングで、まずやりたいと思い浮かんだのが旅でした。

——シナジーマーケティングに戻ることは、想定していましたか。

 まったく想定していませんでした。ただ今年に入ってから、仕事に戻りたいという気持ちが強くなって、旅先で喫茶店に入ったら喫茶店のビジネス、ネットサービスを利用したらもっと使いやすいサービスなど、自然と考えるようになっていたんです。

 もし今回の田代からの話が、あと半年遅かったらすでに別の事業を始めていましたし、半年早ければ、まだリハビリ中で断っていたかもしれません。このタイミングで打診されたことに運命を感じました。
 
取締役会長 谷井等氏(中央)、代表取締役社長 田代正雄氏(右)、取締役副社長 奥平博史氏(左)。

——2年半離れていたデジタルマーケティング業界の現在について、どのように考えていますか?

 私は自分のことを浦島太郎だと思っています(笑)。なので、詳細な変化までは追えていないのですが、良くない意味で業界が変わっていないなと思ったのは、新しいバズワードがたくさん生まれていることです。

 その中でマーケティングオートメーションに注目が集まっていますが、見込み顧客と既存顧客を組み合わせて考える方法論は、従来からあるCRMと大きく変わりません。例えば、これまでシナジーマーケティングがマーケティングオートメーションでいうリードナーチャリングを担ってこなかったかと言えば、しっかり担ってきました。

 ただ、新しいワードが業界を席巻し始めると、古いワードが色あせて見えてしまうことがあります。かつてASP(Application Service Provider)がSaaS(Software as a Service)と呼ばれるようになったとき、ほとんど同じ意味なのにASPが古いと受け止められてしまいました。CRMもバズワードのひとつですが、マーケティングオートメーションを含むかたちで、再定義する必要があると思っています。

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