成果を出すコンテンツマーケティング虎の巻 #03
auのヒット企画「auケータイ図鑑」から学ぶ、想像を連鎖させる企画術
2019/10/11
INFOBARのブランド力を実感、新企画を創出
その実感を基に歴代の700機種以上のauケータイから投票によって1位を決める「auおもいでケータイグランプリ」を企画して2017年5月に実施し、6.5万票が集まりました。
No.1は初代INFOBAR。この初代INFOBARとは、携帯電話に初めてデザインを取り入れた「au design project」の第一弾として2003年に発売し、後にMoMAにも展示されることとなった人気モデルです。1位に投票してくれたINFOBARファンの中から抽選で「オリジナルINFOBARグッズ」をプレゼント。INFOBARをモチーフにしたモバイルバッテリー、ヘッドセット、USB扇風機や加湿器など、ここでもまじめにふざけています。
もう一つ、この企画で再確認できたのがau design projectの人気でした。TOP10のうち7つをau design projectの機種で占めており、改めてINFOBARやau design projectがファンを通じていまだにauブランドに大きく寄与していることを再認識しました。
そこで、15周年を迎えるau design projectのブランディング施策として、「ファンの期待を超えるようなワクワクするものを世に出したい」と企画を始め、たくさんのボツアイデアを生みながら、「もしロボットに変身したら…ワクワクしてもらえるはず!」に至りました。私が小学生の頃に夢中だった「トランスフォーマー」です。
すぐに企画書を書き、タカラトミーさんに提案。トランスフォーマーデザイナーの大西さんがINFOBARの大ファンであったということもあり、なんと提案した5日後にはデッサンが届きました。「au×TRANSFORMERS」が生まれた瞬間です。このタカラトミーさんのスピード感と行動力はさすがです。
また、ファンの声を形にしたい考えから、実施手法をクラウドファンディングにしました。このコラボ企画は、これまでの広報活動ではリーチできない多くのメディアにも取り上げていただき、クラウドファンディングで3500人以上から3200万円を超える支援を受けて商品化し、結果としてTRANSFORMERSとINFOBAR双方のファンに深く刺さった企画となりました。
この一連の流れは、お客さまの反応を把握することでお客さまの思いやニーズやウォンツを想像し、それを基に新たな体験価値を創造する、という考えで進めていました。
- 応接室に展示されたケータイを軸に自然と始まる雑談⇒「歴代のケータイを図鑑にしたら喜ばれるかも!」と想像
- 「auケータイ図鑑」を企画⇒自身のケータイをSNS投稿している人がたくさんいることを知り、「投稿できる場があれば喜ばれるかも!」「大切に昔のケータイを持っている人が多いのかも!」と想像
- -1 「みんなのケータイ図鑑」を企画⇒、なによりケータイ愛がすごい!と知り、「このみなさんの愛を形にしたらもっと深い愛着を感じてもらえるかも!」と想像
-2 「おもいでケータイ再起動」を企画 - 「ケータイグランプリ」を企画⇒「特にINFOBARへの愛がすごい!」と知り、「ファンのみなさんが期待を超えてワクワクしてもらえるかも!」を想像
- 「au×TRANSFOMERS」を企画