社会課題×クリエイティブ×PRのススメ #01
Oisixの急成長を支えるコミュニケーション戦略 「社会課題×クリエイティブ×PR」のススメ
なぜ「クレヨンしんちゃん」とコラボしたのか
こんにちは。井上政人です。オイシックス・ラ・大地の統合マーケティング本部長として、Oisix(オイシックス)をはじめ、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやなどのマーケティング領域を担当しています。
連載の初回ですので、自分がどういった意図やスタンスで「社会課題×クリエイティブ×PR」を提案しているのかをお話したいと思います。
これから数回に渡り、執筆していく予定ですが、導入として自分の携わったケースからご紹介させていただきます。マーケティング領域で日々戦うみなさまが事業を成長させるために、ひとつでも参考になれば嬉しいです。
自分は現場叩き上げの人間なので、目線の高い話はあまり出てきませんので、ご了承ください。
さて今回は、「社会課題×クリエイティブ×PR」がなぜ今大事なのか、その背景をOisixのブランドコミュニケーション広告として実施した「クレヨンしんちゃん×Oisix」のケースを基にお話させていただきます。
Oisixは、2000年からスタートして今年で19年目の食材宅配サービスです。会員数は直近3年で倍増し、2019年3月期に増収記録を18期連続に伸ばしました。
サービス開始当初は、オーガニックや有機野菜があまり流通していなかったため、『子どもたちにも安心して食べさせられる野菜や食材』を、より簡単に手に入れられる世の中にしたい、そのような想いからOisixはスタートしました。
そこから十数年、世の中は変化し続けていて、女性の社会進出が当たり前の時代になりました。「仕事に家事に子育てにがんばりたい」。そんな忙しい女性をどうにかサポートできないか?という想いから、「Kit Oisix(キットオイシックス)」というプロダクトが開発されるなど、いつも社会課題に対して自分たちが出来ることを考えて実施してきました。すこし話は逸れますが、当社は産休育休復帰率がほぼ100%なんです。これは手前味噌ですが、自社の好きなところのひとつです。
Oisixには、そういったブランドの姿勢、DNAが脈々と流れています。だからこそ「クレヨンしんちゃん×Oisix」という企画を実現することができたと思っています。
さて、本題ですが、人気アニメ「クレヨンしんちゃん」とのコラボレーション企画は、計3回のシリーズ広告となっています。母の日、父の日、夏休みの3回。すべて春日部駅に広告を掲載し、SNS中心に話題にしてもらいました。
なぜ、「クレヨンしんちゃん」とコラボレーションを実施したのか。