TOP PLAYER INTERVIEW #24

中澤伸也氏がIDOMからReproに転職 「世界に通用するマーケティグソリューションを実現させたい」

 

取締役CMOに就任。カスタマーエンゲージメント協会の設立めざす


——中澤さんは、Reproで何を担当されるのでしょうか。

 取締役 CMOとして、Reproのプロダクト戦略も含めたマーケティング全体を見ることになります。いま考えているのは、カスタマーエンゲージメントに関する協会を立ち上げたいということ。なぜかと言うと、いまは業界標準のエンゲージメントスコアがないんです。

 有名なものでNPSがありますが、企業全体のブランドに対してであることが多く、少し広すぎる面があります。1年に1回行うようなアンケート調査ではなく、ユーザーの行動を常に追うことができる指標をつくりたいんです。

 イメージとしてはアプリのMAUやインストール数のように、日々チェックして、「当社のエンゲージメントスコアはこのレベルなので、もっと上げたい」など、すぐに業務に使えるものです。そのためには、Reproだけでは無理で、カスタマーエンゲージメントに関連する複数社に加わってもらう組織が必要だと思っています。

 2つ目に取り組みたいのは、優れた活動をしている企業を表彰して、カスタマーエンゲージメントを啓蒙すること。Reproが提供するカスタマーエンゲージメント領域が、ひとつの市場として成立するためには、もっと大きなレイヤーでの文化形成が必要だと思っています。そうしてマーケティングの上流を目指しながら、Reproのプロダクト開発や、オウンドメディアやカンファレンスなどのコミュニケーション活動を連携させていきたいんです。



——新型コロナウイルスの蔓延による外出自粛の中での入社になったと思います。どのように業務を進めていますか。

 Reproも完全に自宅勤務ですから、人生初めてのオンライン入社でした(笑)。

 ただ、オンライン入社は相当難しいですね。会社の雰囲気がつかめないですし、情報もキャッチアップしづらい。人間は五感で情報を得ているんだな、と実感しています。特に私の場合は、経営陣とコンセンサスをとることが大事になっています。

 マーケティング系支援ツールは、得てしてエンタープライズ系に向かうことが多いですよね。例えば、最初はメール配信ツールだったものが、DMP含めて全部自社の機能でできますよ、というワンストップ型になっていきます。

 でも、いまはオープンプラットフォーム的な考え方で、柔軟なエコシステムをつくることの方が、よりクライアント・フレンドリーだと思います。例えば、チャットツールひとつとっても何十種類があります。そして、それぞれのツールに向き不向きがあって、全部を網羅しているものはないんです。そうすると、自分たちがやりたいことに対して、ツール単体では実現できず、Web接客ツールとの連携が必要だったりする。

 でも、その連携のハードルが高いため、ある機能を使いたいために費用を払うと、使っていない機能の分が無駄になったりします。なので、クライアント企業からすると、ワンストップ化されたツールは導入しづらくなっていくんです。そのため、柔軟なエコシステムをつくっていくために、さまざまな会社との連携を進めていきたいと思っています。

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