アフターコロナ:マーケティングは、どう変わるのか? #02

コロナと共にある時代、マーケティングが考慮すべき5つの視点【藤原義昭】

 

コロナ危機が簡単に終わらないと考えて行動しよう


⑤柔軟なサプライチェーンへの変化

 今まで以上に、柔軟に動けるサプライチェーンへ変化できるようにしていくことが必要です。これまでの常識は、QCD(Quality・品質、Cost・コスト、Delivery・納期)に支えられた、需要予測から製造、配達と計画的にあることでした。その中でも、特にコストを重要視し、柔軟性は二の次、三の次になっていたことが多いでしょう。

 現在は危機に直面し、販売先が閉じていく中で在庫が積み上がり、キャッシュフローの危機に面している企業は少なくありません。したがって多少コストが高くても柔軟性のあるサプライチェーンへと変化し、危機に直面した瞬間に在庫の積み上がりなどで事業がフリーズしないことが重要になってくると思います。
 
写真123RF

 以上が、withコロナ時代に向けた5つの提言でした。重要なのは、この状況が簡単に終わることはないと思い、行動することです。簡単に終息したらラッキーぐらいに考えておくべきだと思います。

 そのために、全てのことに対して顧客だけではなく、従業員も含めた安全への配慮が第一優先であるということ。また、企業の経済活動はパラダイムシフトが起きた以上、以前と同じ考えや同じ方法では生き残ることはできません。

 危機に面していない企業も状況が変われば、ある日、突然、危機がやってきます。「備よ、常に。」(ロバート・ベーデンパウエル)です。これらの提言が、皆さまの気づきになればと思います。
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