アフターコロナ:マーケティングは、どう変わるのか? #05

自由な働き方が加速。企業も個人も「羅針盤」を持つことが大事になる【加来 幸樹】

 

「自分の人生」を生きるための羅針盤


 この「進化・革命」を通じて明らかになったのは、働き方にも生き方にも想像していた以上にたくさんの選択肢があり、それらが本当に選択可能であったということです。

 世の中が落ち着きを取り戻したとき、私たちはこれまで以上に多くの選択を求められることになります。正解は誰も教えてくれません。

 だからこそ、自分にとって大切なものは何なのか?自分は何のために生きるのか?といった正解のない問いに答える、あなただけの人生における理念、まさに個人理念とでも呼ぶべき羅針盤を持つことの重要性が高まっていくはずです。
 
写真123RF

 この羅針盤があれば、同じ方向を目指す人や企業とのパートナーシップも築きやすくなり、不安な道のりも孤独にならずに共に歩みを進めていくことができるようになります。

 ちなみに私は普段は企業やブランドの理念づくりを支援することが多いのですが、それらが本当に機能するためには同時に、そこで従事する個人の理念とのシンクロが不可欠であると考えています。

 なので、新型コロナウイルス以前から個人理念づくりの機会も積極的につくるようにしてきたのですが、実際に個人理念を共創した方から「このような社会情勢の中でも、個人理念のおかげで自分らしく動けている。」といった連絡をいただくこともあり、やはりその重要性を実感しいています。
 

企業・ブランドの役割のアップデート


 そしてあらためて企業やブランドについても、その歩みを共にするパートナーとしての存在へと役割をアップデートしていく必要が増していくのではないでしょうか。

 大義あるブランドパーパスを掲げることやブレない企業文化を構築することの重要性はこれまでも議論されてきましたが、より自由な時代においては企業・ブランドとしての羅針盤を明確にすることはもちろん、不安で孤独な個人をエンパワーする役割も担っていく必要があると考えています。

 今回の新型コロナウイルス対策の文脈の中でも多くの企業やブランドがさまざまな献身的なアクションを行っていますが、掲げる言葉だけではなくこのような行動にこそ本音が現れますし、生活者一人ひとりの注目も集まっています。

 儲かるか儲からないかの勘定よりも先に、仮に業績インパクトは小さくても今やるべき行動をできるかどうか。その一つひとつの行動の積み重ねによって顧客とのパートナーシップも強化されていくはずです。

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