RYUKYU note #03

泡盛「残波」が幅広い世代に愛されるお酒になるまでの、親子3代の奮闘

 

伝統を大切にしながら、新しい試みも


――現在、「残波」の売上はどのような状況ですか。

 売上は、ザンシロと呼ばれる「残波ホワイト25度」と、ザンクロと呼ばれる「残波ブラック30度」を中心につくっています。どちらも飲みやすさが支持されていますね。また、創業時から「安心安全」という意識を継続して持っているため、それもひとつのブランドイメージとして定着しているのではないでしょうか。

 最近はそれらに加えて「残波プレミアム」という少々高価な商品も人気が出ています。これは古酒と新酒のブレンドで、昔から泡盛にある技術。伝統を大事にしながら、新しいお酒をつくろうと考えているんです。

 また、今は少子高齢化でお酒を多く消費する人の年齢が上がって量が飲まれなくなったり、若い人の飲む量も減ったりしています。そこで、これまで泡盛を飲んだことがない人にも気軽に飲んでもらう工夫として「残波ゆずスパークリング」や「残波青切りシークヮーサー」、「残波梅酒」といった甘い味もラインアップに加えています。
 

 昨年は泡盛とシークヮーサーを使用したリキュール「OKINAWA LEMON」も発売しました。これは若い女性をターゲットにした商品で、もともと販売していた泡盛リキュールは量が多くて飲みきれない、パッケージがダサいという課題を払しょくしたもの。YouTuberなどインフルエンサーから意見を聞いてデザインや容量を決め、最終的にいくつかの候補の中から投票してもらう形で決めました。

――2018年に首都圏の女性をターゲットに、インフルエンサーを起用したPR施策を行っていますよね。その効果はありましたか。

 はい、テレビでも取り上げられるようになり、問い合わせが増えました。また、首都圏の大手コンビニエンスストアに当社商品の納入も決まっています。知名度がかなり上がってきたためか、首都圏で開催されるイベントでの商談も非常にスムーズになってきたと感じます。

 SNSで話題にあがるのは「残波ゆずスパークリング」などリキュール系が多いのですが、なかには「残波ホワイト」や「残波ブラック」、「残波プレミアム」など本流の泡盛の話題も見られ、商品全体の知名度が上がってきている感覚があります。

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