アフターコロナ:マーケティングは、どう変わるのか? #11
消費者はコロナとの長期戦に腹をくくり、自分らしいニューノーマルを探す旅に出た
40の新・欲求で構成される「ニューノーマルへの7つの旅路」
私たちは、前回発表の20の新・欲求(共感と非共感の心のスイッチ)に加え、新たに20の新・欲求を明らかにすることができました。これら40の新・欲求は、次の「ニューノーマルへの7つの旅路」として、整理しました。
表面的ではない、深い消費者理解を得る。または、一時的ではなく、持続性のある新・欲求を見極める。その基本的な考え方が「アート&サイエンス」です。
この考え方に基づいて、今回発表したレポートも調査分析を行っていますので、簡単に触れておきます。「集計された数値を見る前に、ひとりの人間(n=1)を見にいくことで“新・欲求”を発見する」が基本的な考え方です。
まず多数の“ひとりの人間(n=1)”を見ることで、“新・欲求”の仮説をできるだけたくさん導き出します。1つより5つ、5つより10、10より100の可能性(この場合は“新・欲求”)を見つけ出すこと、つまり可能性を広げることがアートの価値観です。
次に、サイエンスの出番です。統計的に正しい方法で定量調査を行い、それぞれの可能性(新・欲求の仮説)を数値で検証するのです。誰が行っても概ね同じ結果にならなければならない、再現性がなければならないのが“サイエンス”です。
「サイエンス&アート」ではなく、「アート&サイエンス」。サイエンスの前にアートが来る点が重要です。