アフターコロナ:マーケティングは、どう変わるのか? #12
コロナで変わったインサイト。生活の断捨離、新しいチャレンジを探す消費者の誕生
ささいな気がかり解消消費
旅路② 新たな時間の使い方を探す旅路
外出自粛、在宅ワーク、学校の休校などにより、人々の行動パターンや一日のスケジュール感は大きく変化した。そこで時間の使い方がテーマとして浮上してきた。どんな目的で何をどのようにするのか、余裕ができた人もなくなった人も、より良い選択をしようとして新たな行動を起こしている
【共感スイッチ】
気がかりになっている些細なことをちゃんとやって、後悔しないようにしたい
【共感度/持続度/未充足度】
※宣言解除後の7月のスコアのみ
- 共感度 75.1%
- 持続度 87.4%
- 未充足度 45.2%
【非共感ポイント】
緊急性の高いことばかりに目を向けさせられる
【代表する消費者事象(n=1)】
時間ができたので、これまでずっと気になっていた庭を、夫と一緒に大がかりに手直しすることにした。芝生を剥がし、花壇をつくることにして、これからどんな花を植えようかとワクワクしている。
花は好きなので、これまでも花を植えたりしていたが、面倒なこともあるのでやっつけ仕事にしかなっていなかった。コロナになって、面倒なことでもやってみよう、日々をもう少し丁寧に生きようと思うようになった。
人生は限りがあるので、やりたいことを先送りせずやってみる。平和過ぎ、自由過ぎだと、かえってやる気も出ないものだと思った。
【Beforeコロナの価値】
緊急性の高いことを片づける
【With/Afterコロナの価値】
ささいな気がかりを片づける
【定量的に共感度+未充足度が高い属性】
<性別> 女性、男性
<年代別> 20-34歳、50-64歳、65-79歳
<性年代別> 20-34歳女性、35-49歳女性、50-64歳女性、65-79歳女性、50-64歳男性、65-79歳男性
変化する消費者の欲求に、何が提案できるか?
消費者の欲求を示した「共感スイッチ」に対して、自社ブランドで何が提案できるでしょうか?
また、「Beforeコロナの価値」から「With/Afterの価値」への変化を捉えて、どんな施策を打ち出せるでしょうか? これらを見出すことができれば、「コロナ時代に自社のオポチュニティは、どこにある?」という問いに答えられると思います。
次回は、「個と社会の関わり方を探す旅路」と「自宅で得られる新しい価値を探す旅路」の新・欲求を紹介します。
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