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ファミリーマート初代CMOに就任 足立光氏、入社を決めた3つの理由【インタビュー】

 日本を代表する経営者・トップマーケターのひとりである足立光氏が10月1日、大手コンビニ ファミリーマートの初代CMOに就任する。入社を決めた理由から、足立氏が考えるビジネスパーソンの今後のキャリアについて、詳しく話を聞いた。
 

ファミマへの転職を決めた「3つの理由」


――9月末でナイアンティックを退職し、10月からファミリーマートに初代CMOとして参画されますが、転職を決意された理由を教えてください。 
    
足立光(あだち・ひかる)P&Gジャパン、シュワルツコフ ヘンケル社長·会長、ワールド執行役員などを経て、2015年から日本マクドナルドにて上級執行役員·マーケティング本部長としてV字回復をけん引。18年9月よりナイアンティック シニアディレクター プロダクトマーケティング(APAC)。I-neの社外取締役、スマートニュースのアドバイザーも兼任。著書に「圧倒的な成果を生み出す『劇薬』の仕事術」、共著に「世界的優良企業の実例に学ぶ『あなたの知らない』マーケティング大原則」。訳書に「P&Gウェイ」「マーケティング·ゲーム」など。オンラインサロン「無双塾」主催。

 まず色々な人に誤解されているのですが、「ひとつの会社に2~3年しかいないというポリシーだから」では、まったくありません。そんなポリシーは、ありません(笑)。

 私が常日頃から言っているのは、「死ぬ気になって働いて、2~3年でやり尽くして、結果を出して、また新しいチャレンジや成長のために他の仕事をしましょう」ということ。実際、P&Gには8年いましたし、ヘンケルには10年いました。ただ、どちらでも数種類の仕事をしましたが。

 では今回、転職する理由は何なのか。これには、1.今の仕事に目処がついたこと、2.自分を必要としてくれる場所があること、3.自分が常に成長できるように新しいチャレンジをするため、という3つの理由があります。

――ひとつ目の「仕事の目処」とは、具体的にはどのようなことでしょうか。

 2年前にナイアンティックに入社する時に、自分に3つほどミッションを課しました。詳しくは書けませんが、それらに大体の目処がついてきたということです。

 また、仕込んでいた大きな企画が新型コロナの影響で延期になり、今後しばらくは、自分の給与に見合う貢献ができないと判断しました。マネジメント層は自分の提供価値に厳しくあるべきであり、給与に見合う価値が出せないと判断したら、自ら身を引くべきだと考えています。

――足立さんに期待されていた価値とは、何でしょうか。

 私に期待されていたことは、今までと違う視点でビジネスを大きく伸ばすこと、そして持続可能な組織をつくること、でした。

 しかし、新型コロナの影響で色々と準備していたものが延期になってしまい、いまから半年から1年は実現しづらくなりました。いろいろな改善などはできると思いますが、それだけでは私の貢献としては十分ではないと思い、決断したわけです。

 とはいえ、この2年間でナイアンティックにいろいろな新しい考え方を根付かせることができましたし、新しい試みも多くできました。人材採用もできました。そういう部分の目処がついた、という面もあるかもしれません。

――足立さんは常に成長し続けることを大事にされていますが、ナイアンティックでは、どのような学びがありましたか。

 完全に世界で共通のグローバルなサービスを、アジアで売り方や伝え方を最適化してビジネスを伸ばしていくことが私の役割でしたが、その経験は新しかったですね。ゲームアプリという、オンラインの世界で完結するビジネスも初めてでした。オンライン上でユーザーを獲得するという、デジタルマーケティングからの学びもあったと思います。

 かつ自分がマネジメントレイヤーでありながら、プレイヤーでもあるという状況が久しぶりで、新鮮で面白かったですね。超少人数のハードワーキングな会社でしたので、細かな業務も自分でしなくてはいけませんでした。多分15年振りくらいに、自分で経費精算していましたよ(笑)。

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