マーケティングの現場で起きているデータ分析時に陥りがちな罠 #03
マーケティングの「数理モデル」の理解が、ビジネスを飛躍的に成長させる
デジタルマーケの数理モデルは、アルゴリズムの理解から
デジタルマーケティングにおける数理モデルは、とても奥が深いと思っています。過去あったデータを数理モデルの一部に入れて分析するだけなら、それほど難しくありませんが、各プラットフォーム、アドネットワークにより配信アルゴリズムが非常に異なるため、少しの違いで結果がかなり変わります。
将来予測に使える数理モデルにするために、そして何よりデジタルマーケティングのパフォーマンスを最大化するために各プラットフォームやアドネットワークのアルゴリズムをきちんと理解し、解釈する必要があります。
例えば、当社のInstagramの場合、利用者とビジネスの双方が最大限の価値を得られるようにアルゴリズムがつくられています。大まかには、次の2つの目標をバランスよく達成できるよう考慮されています。
1. 広告主に最大の成果をもたらす
2. Facebook社製品の利用者に最適な体験をもたらす
実際のオークションに出される価格は、広告主の入札価格にこの2つの要素が入り次のような式になっています。
詳細は割愛しますが、この式をさらに深掘りして理解していくことで次の3つのことがわかります。
1. 広告の目的の明確化、アクションデータを充実することで機械学習が最適化され、推定アクション率を上げることができます。
2. クリエイティブをモバイルのフォーマットに最適化することで、モバイル上の広告体験を最大化し、利用者にとっての価値を上げることができます。
3. Facebookのアルゴリズムは機械学習が肝なので、ターゲット、広告セットを細かく設定しすぎないことで広告主の自動入札価格を下げることできます。細かく設定した方が良い検索広告とは逆の発想です。
2. クリエイティブをモバイルのフォーマットに最適化することで、モバイル上の広告体験を最大化し、利用者にとっての価値を上げることができます。
3. Facebookのアルゴリズムは機械学習が肝なので、ターゲット、広告セットを細かく設定しすぎないことで広告主の自動入札価格を下げることできます。細かく設定した方が良い検索広告とは逆の発想です。
もしInstagramでパフォーマンスが良くなければ、原因はシンプルにクリエイティブがモバイルに最適化されていないだけかもしれません。
このようにマーケティングでの数理法則と同様に、各プラットフォームのアルゴリズムがパフォーマンスにも重要な役割を果たし、本題に戻ると起因と結果の仮説立てにも影響します。
マーケターにとっては大変だと思いますが、一度全体像を数理モデルで整理するのはお勧めです。数字があれば、なお良いと思いますが、フローチャートのように整理するだけでも因果関係を理解する上では意味があると思います。
今回は数理モデルについて、例を交えてお話しさせていただきました。少しはお役に立てましたでしょうか? また、皆さまからの感想・ご質問をお待ちしています。