トップマーケターがおすすめする、GWに読んで欲しい本 #02
【GWは読書】菅恭一、田中安人、中村淳一、能川一太、藤原義昭が選ぶ「新米マーケター」と「中堅マーケター」へのオススメ本 ②
2021/04/30
- 書評,
Facebook マーケティングサイエンス/ノースイーストアジア地域統括 中村 淳一氏
新卒・新米マーケター向けの本:『心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす Harvard Business School Press』
ジェラルド・ザルトマン (著)
マーケターとして仕事をされる上で1番大事なことはカスタマー理解だと思っています。この本は私がカスタマーインサイトというものを理解する上で非常に参考にした本で今までも数多くの新卒の後輩に紹介してきた本です。
人を理解するということはどういうことかを本質的に考えたい皆様にオススメめの1冊です。
リーダー・中堅向けの本:
『T.レビット マーケティング論』
セオドア・レビット (著)
いろいろなケースや実際の業務を日々こなされている皆様には、一歩下がってマーケティングとは何かを整理して理解することのできるマーケティングの古典をもう1度読み直すことをオススメします。
コトラーのマーケティングマネジメントも良いと思いますが、今回ご紹介する1冊はマーケティング近視眼などマーケターにとっての原典的な論文がありオススメです。
近鉄都ホテルズ 執行役員 能川一太氏
新卒・新米マーケター向けの本:『アイデアのつくり方』
ジェームス W.ヤング (著)
「ある婦人がこの有名な科学者に、どうしてあなたはこの発見が出来たのか、とたずねた際、彼は、『常にそれを考えることによって。』と答えた」
りんごが木から落ちるのを見て万有引力の考えが浮かんだ、というニュートンの逸話。
アイデアをつくるには、
そのために集めた情報を頭のなかに入れる
それを咀嚼する
そのうち疲れて嫌気がさしてくる
そんなときは問題を心の外に放り出す
そうするとあるとき、なんの明確な理由もなしに心にアイデアが飛び込んで来る
そう、そんな一冊です。
リーダー・中堅向けの本:
『光と影』
渡辺淳一 (著)
「戦場で腕に銃創を負った二人の兵士。軍医は本来なら、二人とも腕を切断処置すべきところを、ふとした思いから実験的に一人のそれは残した。そんな、ほんの偶然が両者の明暗を分け、一人は市井の人となり次第に精神を蝕まれ、一人は軍に止まり陸相、首相へと上り詰める」
人生、何が吉となり、凶となるか分からないですね。
でも実は、「何が」ではなく、そもそも「その人」の、問題なのではないでしょうか。
マーケティングに携わっていると「誰に、何を」は考えますが、実は「誰が」が大切なのかもしれません。そんなことを考えさせてくれる1冊です。