成果を出すコンテンツマーケティング虎の巻 #05
全てのマーケターに必要な「PR脳」とは何か? 【KDDI 西原由哲】
2021/11/30
この体験価値は、どうすればお客さまに届きやすいのか
GINZA 456で2021年9月中旬まで行っていた「捕まえて集める境界のない群蝶」での事例を少しご紹介します。「捕まえて集める境界のない群蝶」では、チームラボさんの圧倒的な表現力をKDDIの通信のチカラで拡張し、リアルとデジタルを融合させたお客さまの想像を超えるような体験価値を目指しました。没入感の高い空間で、幻想的な森に飛び交う蝶をスマートフォンで捕まえ、また森に放し、収集できるボーダレス体験です。
その体験価値を、共感と共により広く、より深くお客さまに伝えるには、実際に体験いただいた方の生声が一番だと考え、また、コロナ禍でメディアの方々が体験施設を取材しにくいという背景も相まって、従来はPRイベントや広告にかけていたコストをInstagram施策にアロケーションし、社内では前例のない手法を試みました。体験いただいた方の生声を軸にする場合、どういったコミュニケーションが最適かといった観点での設計です。
体系的にお話すると、これまでのメディア露出を中心とした設計を「Media to Customer(M to C)」とするならば、Customer to Customer(C to C)」によるコミュニケーションで、企画内容に合わせて、コミュニケーションの力点を少しだけ変えた形になります。
C to Cコミュニケーションへのトライ
まず、ローンチ前にクローズドの内覧会を開催し、メディアの方々に加えて、Instagramerの方々に体験いただく機会をつくりました。ゆっくりと体験いただく時間を確保すると共に、企画趣旨や背景、こだわった点などを丁寧にお話しました。そして、平行してInstagram内にも発信できるプレスリリースや広告を行い、Instagramer経由で興味を持った方々の受け皿を用意しました。
その結果、期間を通じた体験者の認知経路は「知り合いからの口コミ」「Instagramアカウント」が圧倒的に多い結果になり、体験いただいた方にもInstagramを始めとしたSNSやYouTubeでたくさん体験模様を投稿いただきました。(お客さまの体験投稿は #GINZA456 などで検索いただければご覧いただけます)
そして、予約可能になるとすぐに全枠が埋まるというありがたい状況が続きました。
▼体験者の認知経路アンケート
次回は、このC to C コミュニケーションを少し発展させた事例をお話したいと思います。
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