いま注目のビジネスパーソン #02後編

生活からなくなると困る存在に。小柄女性向けアパレルブランド「COHINA」の熱狂的ファンをつくるコミュニケーション戦略

 

人生で必要不可欠なブランドになるには

藤原 小柄の女性からすると、「COHINA」はなくなったら困るブランドですよね。

田中 はい、私自身も「COHINA」がなくなったら本当に困ります。以前、Instagramで4周年記念ライブを実施したのですが、「はじめてデートに行ったときにCOHINAの服を着て行きました」、「プロポーズされたときにCOHINAを着ていました」などのコメントをいただき、人生の大事なシーンに着ていく服として選ばれることが嬉しく、より「COHINA」を愛おしく思うようになりました。

藤原 プロポーズのシーンが語られるブランドなんて、そんなにないですよね。少し前の消費は、いいレストランに行くとか、ラグジュアリーな商品を買って、そのステージにいる満足感を味わうなどの傾向がありました。しかし、「COHINA」は自分が困っていたことを解決してくれたことで心が落ち着くんでしょうね

田中
 「COHINAに出会って人生が変わりました」とよく言われるんです。服のパワーはすごいなって思います。「COHINA」の服が好きでダイエットをしたり就職など誰かのターニングポイントに存在していることがあって、それをわざわざ店舗に来て伝えてくれることがありますし、毎日お礼のメールをもらいます。そんなふうに人生が変わる服、誰かの変わりたいきっかけになっている服は、すごいなと思います。



藤原 今後、「COHINA」が目指していることを教えてください。

田中 着られる服がないことで自分に自信が持てない、そんな世の中には絶対になってはいけないと思っています。いまは小柄な女性をサポートしていますが、最終的には「これはおかしいよね」、「もっとこうあるべきだよね」と感じることや、世の中にフィットしない物事に対して、より生きやすくする、解決方法を提供し続けるブランドにしたいと考えています。

世の中の常識に合わせて自分が何か我慢するのではなく、自分たちで変えていこうというスタンスで「COHINA」というブランドを育てていきたいです。
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