成果を出すコンテンツマーケティング虎の巻 #06

インフルエンサーの発信がメディア露出に波及。逆転現象を狙ったKDDIの新しい取り組み

 

共創のチカラ



 
 この「生活者との共創」をさらに発展させたのが、2つ目の事例で5月末まで開催していた「願いツナグサクラ」という体験イベントです。この企画でのポイントは、インフルエンサーとより深い部分で共創するという実験でした。

 まずは、一般公開前にレセプションを開催し、たくさんのインフルエンサーに体験してもらいました。ここでは、いわゆる投稿を担保してもらう “企業案件”でなく、オーガニックにこだわりました。もちろん“投稿なし“のリスクはありますが、レバレッジ型でPR発想のアプローチを採りました。結果、一般公開前だけでも600以上の投稿がありSNSで話題となり、予約枠がすべて埋まる状態でスタートし、それ以降も予約枠が追加されるとすぐ埋まるような有難い状況でした。

 そして、SNSを起点としたもうひとつの効果がありました。メディアへの広がりです。レセプションでのインフルエンサー、一般公開後のお客さまからのたくさんのSNS投稿がメディア制作会社さんのリサーチの接触につながり、取材・露出につながったのです。従来型の「MtoC」に「CtoC」を加え、マーケティングコストをアロケーションした結果、その先に「toM」が生まれたのです。SNSやコミュニティがコミュニケーションの主流である現在、「CtoCtoMtoCto…」といった好循環を目指していくのが良い形なのかもしれません。
 
   
 さらに、この共同創作はコミュニケーションだけでなく、体験設計でも実験しました。次回はその挑戦結果をお話したいと思います。
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