RYUKYU note #13前編

沖縄アイス「ブルーシール」が70年以上も愛されてきた理由を紐解く【代表取締役 山本隆二氏 インタビュー】

 

沖縄の気候に合ったアイスとしての評価が今につながる


――フォーモスト ブルーシールが創業した経緯を教えてください。

 ブルーシールは1948年に、現在のうるま市にあった米軍基地に駐留する関係者に乳製品を届けることを目的として、米国のフォーモスト社が立ち上げました。その中のラインナップのひとつとして、アイスクリームもあり、基地を去った後はアイスクリーム事業に特化して今日に至ります。元々は外資系企業でしたが、現在ではサッポログループとして日系企業になっています。



――なぜアイスクリームに特化したのでしょうか。

 沖縄には、乳牛が約2500頭しかいません。その貴重な乳牛からつくられる牛乳の多くは、学校給食や家庭の食卓で消費されるため、加工用はあまり手に入りません。そこで、少ない生産量からでも事業が成立するアイスクリームに特化しました。

 沖縄は高温多湿な気候なので、ガツンとコクがあって余韻が楽しめるようなアイスよりも、コクはあっても口どけがよく、後切れのいいアイスのほうが好まれる傾向があります。沖縄のビールで有名なオリオンビールも同じように、ライトな口当たりが喜ばれているんです。その味をうちなーんちゅの皆さんに評価してもらったことでアイスクリーム事業が発展し、今につながっています。

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