TOP PLAYER INTERVIEW #36
「もっと脱皮したい」菅野勇太氏がLIFULL からLINEへ転職
新卒から14年と9カ月、LIFULL HOME’Sのマーケターとして活躍してきた菅野勇太氏が今年1月LINE株式会社に入社し、マーケティングソリューションカンパニー/ローカル・バーティカル事業企画室・室長付に就任した。長年勤めていたLIFULL社を辞め、LINE社に入社を決めた理由や、菅野氏が考える自身の役割から、CRM支援・スタートアップのメンター・不動産オーナー業など、様々な事業に取り組む背景などについて詳しく話を聞いた。
ローカルのスモールビジネスを盛り上げたい
――昨年12月末、新卒から勤めたLIFULL社を退職され、2023年からLINE社に正社員として参画されました。転職を決意した理由を教えてください。
ローカル・バーティカル事業企画室 室長付
菅野 勇太 氏
転職を決意した理由は、私の家族の話にまでさかのぼります。もともと両親や祖父母が理美容業、飲食店、旅館業などローカル密着型のスモールビジネスを営んでおり、私だけがサラリーマンだったんです。新卒でネクスト(現・LIFULL)に入社するときにも家族からはサラリーマンとしてやっていけるか心配されましたが、LIFULLのマーケターとして14年9カ月も勤めてきました。
ただ、私のDNAはやはりSMB(Small to Medium Business)にあり、個人経営のローカル・スモールビジネスを盛り上げたいとずっと思っていました。新卒の就活時も、ネクスト(現・LIFULL)にはローカル支援事業があったことと、経営理念に共感して入社を決めました。入社後は、新卒のマーケター第1号としてLIFULL HOME'Sに配属されましたね。
ただ、入社してから3年ほどでローカル支援事業が撤退してしまったので、正直なところ転職を考えました。しかし、マーケティングの仕事をゼロから学び、楽しくなってきたタイミングだったこともあり、フルファネルのマーケティングを統括できる人間になったら、次のステージに進もうと決めました。その目標をここ2~3年で実現でき、ミドルマネジメント層を3年がかりで育成して後を継いでも問題ない状態になったので、ローカル支援事業に舵を切る決断をしました。
――ローカル支援事業への想いが変わらなかったのはなぜでしょうか。
さきほどお話した私のルーツに加えて、自分の子どもにどんな未来を見せてあげたいかという視点があります。7歳の娘に「将来、何がしたいの?」と聞いたとき、「ケーキ屋さんになりたい!」と答えるので、市場動向を調べてみたところ、コンビニや大手がどんどん伸びていて、街のケーキ屋さんは衰退していました。さらに、ビジネスの構造上、低所得が多い現状も見えてきました。
私の娘以外にも地元でビジネスをしたい子は多いでしょう。そうした子どもに明るい将来を見せてあげたい、スモールビジネスで働く人の収入を2倍にしたい、そのような個人のビジョンを実現していきたいという想いがあり、転職の意思を固めました。