Brand&Product 色が与えるイメージと価値 #01Sponsored

ThinkPadの「黒」。30年前から変わらない色が表現する「揺るがない想い」とは【レノボ × 武蔵塗料】

 世界11カ国で内装や部品などの塗料を手がけ、年商200億円を超えるペイント業界のリーディングカンパニーである武蔵塗料は、製品の「色」についてもマーケティングや消費者購買動機に影響を与える1つと考えています。この連載では「Brand&Product 色が与えるイメージと価値」をテーマに、マーケティングの4Pの中でもプロダクトの「色」にフォーカスし、武蔵塗料ホールディングス 代表取締役の福井裕美子氏がさまざまな企業にインタビューを行います。

 第1回は、レノボ・ジャパンが展開するPCシリーズ「ThinkPad」の色について、同社コマーシャル事業部 企画本部 モバイル製品担当の吉原敦子氏、マーケティング統括本部 統括本部長 チーフ・マーケティング・オフィサーの劉西喬氏に、「ThinkPad」が黒である 背景やコンセプト、「色」が与えるマーケティングへの影響などを詳しく聞きしました。
 

プロフェッショナルに向けたThinkPadのコンセプトを「黒」で表現


福井 ThinkPadシリーズの製品デザインは、黒色がほとんどだと思います。それは、お客さまにどのようなイメージを持ってほしいと考えているからでしょうか。


引用:ThinkPadシリーズの製品

吉原 全面の黒にアクセントである赤ポッチの組み合わせは、30年前から確立されているThinkPadのアイデンティティです。このデザインを生み出したのは、ドイツの著名な工業デザイナーであるリチャード・サッパー(Richard Sapper)氏です。もともと、製品デザインの顧問を務めていたサッパー氏が実用的・論理的なドイツ流の設計思想とイタリア流のスタイリッシュさや遊び心を持ち味に、黒のベースに赤を差し色として入れるというコンセプトをThinkPadでも実現させようとしたことが始まりでした。

ThinkPadはビジネスツールであり、プロフェッショナルが使う製品です。プロフェッショナルの現場で使用される道具として考えた際に、カラーは黒しかないという思いは共通認識としてありました。それ以来、ビジネスユースの製品は、黒を中心として展開しています。
  
レノボ・ジャパン コマーシャル事業部 企画本部 モバイル製品担当
吉原 敦子 氏

福井 ThinkPadのメインターゲットは、プロフェッショナルであるビジネスパーソンになるのですね。

吉原 そうですね。ThinkPadは、最初からビジネスツールとして開発されています。ThinkPadの生みの親である、元レノボ・ジャパン 取締役副社長の内藤在正氏は、「PCとして高パフォーマンスの製品をつくることはいくらでもできます。ですが、ThinkPadが目指すのは使う人や、そのビジネスが成功すること。ThinkPadは、お客さまの成功をサポートするための最高のツールであるべきです」と語っています。

プロフェッショナルがThinkPadを使い、ビジネスの成功、自分自身の成功に活用してほしいという願いが、当初からの揺るがないコンセプトです。

福井 なるほど。最近のPCはスペックや機能に大きな差がないため、デザインや色で選ぶ人も多いのではないかと思いますが、ThinkPad以外では、デザインや色に関してどのような製品開発を行っていますか。
  
武蔵塗料ホールディングス 代表取締役
福井 裕美子 氏

吉原 ThinkPad以外では、ThinkBookやIdeaPadといった製品があります。それらに関しては、それぞれのお客さまのセグメントに合わせて、さまざまな色で展開しています。レノボ全体のポートフォリオの中でThinkPadの黒以外に、さまざまな色を楽しみたい人にも対応できるラインナップを揃えていますね。

福井 やはりマーケティングの視点でも、色のポートフォリオは考慮しているのでしょうか。

シーチャウ はい。製品担当とは、たとえば個人で使用するパーソナルユースの製品だから、この色を使おうといった話をして、色を決めていますね。

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