TOP PLAYER INTERVIEW #38

リクルートは、なぜ社内にクリエイティブ集団を抱えるのか? 【萩原幸也氏 インタビュー】

前回の記事:
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「ホットペッパービューティー」や「Airペイ」、「Airワーク」などユニークなテレビCMやWeb動画がたびたび話題となっているリクルート。同社で、これらの施策のクリエイティブディレクションを手掛けているのがマーケティング室 CD(クリエイティブディレクター)の萩原幸也氏です。

 現在における広告は、4マスに限らず、さまざまなメディアに分散しており、中でもデジタル広告が10年以上にわたり伸長しています。そうした中で、企業内で話題の動画クリエイティブを世に送り出している萩原氏は、稀有な存在です。今回は、広告主としてクリエイティブ組織を内部に持つ強みから、クリエイティブが大きくジャンプするために必要なことまで、幅広く聞きました。
 

戦略とクリエイティブをつなげる


―― まずは萩原さんのリクルート内での現在の役割や業務について教えてください。
  
リクルート マーケティング室 クリエイティブディレクター
萩原 幸也 氏

 私はマーケティング室の中にあるブランドプランニングユニット ブランドプランニング3部に所属しています。その中で、クリエイティブディレクショングループのマネージャーとクリエイティブディレクターを兼務しています。

 社外だけでなく、社内からも「萩原さんって、何してるんですか?」と聞かれることがありますが(笑)、主な業務としては、リクルートの旅行や美容、飲食、SaaS領域のコミュニケーションデザインを担当しています。たとえば、新しいサービスを立ち上げる際のビジョン、ミッション、バリューの言語化、ネーミングやロゴなどブランディングにおけるクリエイティブディレクション、TVCMを制作するような場面では、社内のマーケティング組織と協業する形でコミュニケーションの戦略を練り、それを実現するためにパートナーと協業し、アウトプットの品質管理、デリバリーから振り返りまでの責任を持ち推進します。

―― 萩原さんのような立ち位置は、昨今では珍しいように思います。

 そうですね。クリエイティブの組織がマーケティング領域にも介在しているという企業は、限られています。私はJAA(公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会)のクリエイティブ委員も務めていますが、同じくその委員を務めていらっしゃる数社の企業がリクルートと同じように、コミュニケーションを担当するクリエティブ組織を有していらっしゃいますが、数は多くはありません。

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