Agenda note注目のスタートアップ連載 #01

日本人の2人に1人ががんで亡くなる時代。革新的な検査サービスをどう普及させるのか?【セルクラウド 代表 中島謙一郎氏】

 

提携クリニックを増やし、インバウンド需要も拡大


――サービスの認知や利用拡大に向けて現在課題に感じていること、その解決に向けた戦略について教えてください。

 認知の拡大では、そもそも医療系サービスは薬機法といった縛りがあり、もともと広告が打ちづらいんです。そのため、戦略PRを中心に地道な活動が必要だと思っています。

 それと並行して「マイクロCTC検査」を受けられる提携クリニックを増やしています。現時点で、80カ所以上のクリニックで受診することができます。「マクアケ」の先行販売が2023年5月7日に終了し、今は全国の提携クリニックで一般オープンして販売をしてもらっています。今後さらにルートを広げるためにクリニックを束ねている組織や、ルートを持っている企業などとクリニックの開拓で提携できたらと考えています。

 さらに、中小企業の経営者をターゲットとしてサービス展開していくことと、インバウンドも視野に入れています。コロナ直前は、中国やアジアを中心に日本で「人間ドック」を受けるツアーが沢山あり、年間40万人弱の人が利用していました。そのスケジュールを見ると、日本に到着した2日目に「人間ドック」、3日目も半日の検査と結果説明と、せっかく日本に旅行に来ているのに半日絶食した後に丸一日半も潰して、平均50万円以上かけて検査をしているのです。

 それを考えると、旅行の途中ちょっとした空き時間にクリニックに寄り、たった1回5分の採血だけで全身のがんリスクがわかる方がマーケットとして大きなニーズがあるのではないかと思っていますので、今後は旅行会社との提携も考えていますね。
  
「マイクロCTC検査」のマーケティング戦略について語る中島氏

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