広報・PR #08

広告業界に新たな「鬼の十則」が求められている

 

現代の広告業界に適した「鬼の十則」


 仮に、電通の「鬼の十則」の精神を現代の視点で読み解く(現代に併せて柔らかく表現する)と、以下のようになる。(筆者作成)
 
  • 自ら仕事を見つけ、積極的に取り組め。
  • 目の前のことにとらわれず、常に新しいことに挑戦しろ。
  • 小さなことからコツコツと努力しろ。
  • 簡単な道を選ばず、困難な課題に立ち向かえ。
  • 一度始めたことは、最後までやり遂げろ。
  • 周りの人を巻き込んで、大きな成果を上げろ。
  • 長期的な計画を立て、着実に実行しろ。
  • 自信を持たず、常に謙虚に学び続けろ。
  • 休息をとることも大切だが、常に周りに気を配り、全力で仕事に取り組め。
  • 摩擦を恐れず、常に新しいことに挑戦しろ。

 新たな「鬼の十則」を生み出すことで、電通だけでなくすべての広告会社が新たな価値観と方向性を共有し、広告業界全体が新たな時代に対応することを期待している。

 次に、ChatGPTを活用し、広告業界の未来に相応しい「十則」についてアドバイスを得た。現在は、AIからの提案を簡単に受けられる時代である。以下はChatGPTが作成し、一部、私自身が言葉を整えたものである。
 
  1. 我々は広告を通じて社会に貢献する
     →広告は単なる商業活動ではない。文化的、社会的価値の創造と伝達を通じて社会に貢献していく。
  2. 透明性と信頼性を保つ
     →我々のビジネスは透明である。すべての行動において誠実さと信頼性を維持します。
  3. クライアントの成功は我々の成功
     →我々の成功はクライアントの成功に直結する。ニーズを理解し、最高の結果を提供することに全力を尽くす。
  4. 消費者の視点を尊重する
     →我々は消費者の視点を理解し、尊重し、その視点から戦略を作成します。
  5. デジタルへの適応
     →デジタルトランスフォーメーションは避けない。我々はデジタル化の流れを受け入れ、新しいテクノロジーを活用していく。
  6. イノベーションを追求する
     →我々は新しいアイデアと創造的な解決策を求め続ける。
  7. チームワークを大切にする
     →我々は個々の才能を尊重しながら、チームワークを通じて最大の成果を生み出していく。
  8. 労働環境を尊重する
     →健康的で安全な労働環境の確保は我々の最優先事項である。
  9. 継続的な学習
     →我々は常に学び続け、成長し続ける。市場、技術、社会の変化を理解し、それに適応していく。
  10. 社会的責任を果たす
     →我々は広告を通じて社会的な影響を及ぼす力を持っている。その力を正しく使用し、社会的な責任を果たす。
 

広告業界の変化と新たな十則の必要性


 広告業界は、デジタル化の進行やソーシャルメディアの普及など、急速な変化を遂げている。このような変化に対応するためにも、新たな価値観と方向性を共有し、次の時代に適応していく必要がある。

 ChatGPTは広告業界の未来に相応しい「十則」についてアドバイスを提供した。しかし、AIが作成する原則は完璧であるはずがなく、日々変化する現代社会のニーズに対応するには、人間の手を介入させることが必要だ。

 電通の吉田秀雄氏がつくった「鬼の十則」は、彼が見た時代の広告業界の姿を反映しており、それは当時の要請に応じて、自社の社員に対する厳格な要求をまとめたものだった。

 しかし、現代社会はその価値観、働き方が大きく変化している。繰り返しになるが、新しい時代に適応するためには、新たな原則や規範が求められている。それらはクライアントの尊重、消費者視点の重視、デジタル化への適応、チームワークの強調、継続的な学習、社会的責任の果たし方など、現代の広告業界が直面する課題と目指すべき方向を示すだろう。

 私の周囲には、広告業界の未来を切り開きたいという情熱を持つ若者たちが今も大勢いる。彼らの情熱が、これからも広告業界を照らし続けることを忘れてはならない。

 広告業界は社会の一部であり、そのための社会的責任を果たす必要がある。この視点を忘れず、新しい時代の課題に立ち向かっていくことが、私たちが目指すべき方向性であると確信している。「鬼の十則」の精神を現代にも適応させ、クライアントと消費者のために真の価値を提供し続けるという重責を果たすことが大切ではないだろうか。
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