TOP PLAYER INTERVIEW #41

ドラッグストア市場でシェア日本1位獲得、I-neの商品開発責任者が語る好調の背景【執行役員 藤岡礼記氏】

 

繰り返し伝えることで社内に浸透させる


――先ほどの「Why(なぜ)」「How(どうやって)」「What(何を)」のうち、「Why」はどのように見つけているのでしょうか。

 自分たちの業界だけを見ないことがポイントです。食品、IT、自動車など業界を超えて、いまの世の中の社会情勢を考慮しています。さらに、グローバル視点で情報をインプットすることも大事です。そこから得られた知見を言語化してアウトプットし、周囲の人からフィードバックをもらいながら洗練させていきます。

 インプットした知識やノウハウをどれだけの深みで持つことができているかは、実際にアウトプットして気づきます。インプットとアウトプットの繰り返しが非常に重要だと感じています。

――マーケティング戦略を構築する際、「What」や「How」に偏り、「Why」を忘れがちになってしまうケースも多いと思います。社内には、どのように浸透させているのでしょうか。

 それは言い続けることしかないと思います。ある統計によると、自分の考えを相手に伝えても、実際には70%程度しか伝わっていないそうです。そうなると、私が部長に何かを伝えた場合、70%しか伝わっておらず、部長がその話を課長に伝えると、さらにその70%になり、課長がその話をメンバーに伝えると約35%になります。結局のところ、私が伝えたかったことの30%しかメンバーに伝わっていない計算になります。これをカバーするためには、繰り返し伝え続けるしかないと考えています。

 また、現場のメンバーの意識を上げて「Why」を中心とした商品開発ができればいいのですが、それはすぐには難しいので、部長や課長など経営層と近いメンバーとの意識の差を埋めていかなければいけないと思っています。

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