TOP PLAYER INTERVIEW #50

元DMM.comマーケティング部長の武井慎吾氏が秋葉原で寿司屋を開いた理由

 

経営やマーケティングは「売上」と「利益」をつくることに尽きる


――「マーケティングは経営」という考えに至ったのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

 自分で事業を始めたのが大きかったと思います。また、その前のキャリアでいえば、広告会社から事業会社に転職したタイミングですね。クライアントワークはあくまでKPIの最大化が求められ、企業の経営活動に直接関わることは中々できません。広告会社で働く人は、企業の売上や利益に直接関与したいという理由から事業会社に転職する人が多く、私もそのひとりでした。

 事業会社でマーケティングに取り組むことで経営上の各数値へのインパクトを感じることはできるようになりました。ただし、社内でマーケターとして何かミスをしたとしても、会社が倒産したり、自分が食べていけなくなったりすることは早々ありません。

 それが自分で事業を行うと、規模関係なくリスクはすべて自分に跳ね返ってきます。その結果、当然自らの選択・行動が生き死にに関わっていきますので、単にマーケティングはプロモーション活動だけをしていればいい、という視点ではいられなくなります。そのような経験から、マーケティングは会社の売上や利益にきちんと紐づくものだと解釈するようになり、また手段一辺倒にならず、向き合うビジネスの課題やフェーズ・展望に沿って最善手を見繕い実行する必要があると考えるようになりました。
  

――武井さん自身はキャリアとして、何を大切にされているでしょうか。

 キャリアについては、ある程度の未来を想定し目標を置きながら、どういう会社でどういうスキルセットを得て、どういう状態になっていくかを逆算し選択してきました。

 今は未経験の業界において自分の力を試している最中ですが、マーケターは胡坐をかかずに常にアンテナを張り、インプットし続けることが大切だと思います。その為には、適切なアウトプットを掛け合わせることで良質なインプット、自身の血肉にしていけると考えていますので、今後の展開においては、またどこかの企業様でお仕事をさせていただくこともあるかもしれません。

――最後に、今後の展望や成し遂げたいことなどを教えてください。

 当面は、秋葉原というエリアである程度ポジションをつくる為に、ドミナント戦略的に2店舗目、3店舗目と出店していく予定です。また、飲食店だけを経営している訳ではないので、並行して自身の既存事業や新たな事業に目を向けていくのは勿論、他の企業様に対してもこれまでの経験を活かしていきたいと考えています。
  
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