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【速報】日本のマーケティングの定義が34年ぶりに刷新

 

「日本独自の視点」を取り入れるべく委員会で議論

 日本マーケティング協会は25日、マーケティングの定義を34年振りに刷新したことを発表した。今回、新たに制定されたマーケティングの定義は以下となる。
 
 (マーケティングとは)顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである。

 注 1)主体は企業のみならず、個人や非営利組織等がなり得る。
 注 2)関係性の醸成には、新たな価値創造のプロセスも含まれている。
 注 3) 構想にはイニシアティブがイメージされており、戦略・仕組み・活動を含んでいる。

 定義が刷新された背景には、社会全体がデジタル化へと急速に進展し、AIやビックデータなどのデジタル技術を活用したテクノロジーの進化、新しいビジネススキームの台頭がある。また、SDGsや地球環境の配慮など、ビジネス上の環境変化に対してマーケティングの担う役割も変化していることに起因している。

 以前の定義は1990年に日本マーケティング協会で制定されていた。刷新の必要性が検討されていた中で、昨年、同協会の新理事長に早稲田大学 教授の恩藏直人氏が就任したことをきっかけに、定義を制定する委員会が発足された。

 新たなマーケティングの定義の策定にあたり、世界各国のマーケティングの定義を調査し、「日本独自の視点」を取り入れるため、日本の社会、企業、顧客の状況を踏まえて委員会での議論が重ねられた。

 今回の刷新について、Preferred Networks SVP 最高マーケティング責任者の富永朋信氏は「あらゆる概念は時代と共に変化するし、同じ時代でもその解釈(=意味のどこにフォーカスするか)は、個人により異なる。マーケティングに限らず、「定義」とは「唯一解」ではなく、当座の議論のための礎と捉えることにより、価値を持つと思う」とコメントしている。

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