TOP PLAYER INTERVIEW #62
チーターデジタルからキンドリルへ転職、加藤 希尊氏がキャリアで大事にしている原理原則
So What ? をマーケターとして常に考える
――ご自身の経験をもとに、マーケターのキャリアについてアドバイスをお願いします。
マーケターの皆さんと話していると、「私はSNSを担当しています」「この前はイベントを開催しました」といったように、チャネルや手段の話になることが多くあります。一方で、「このキャリアの先に、私にはどんな未来があるのでしょうか」と相談されることもあります。そうした話を聞くと、何に根差して仕事をしているのだろうと疑問に思うことがあります。
マーケターに限った話ではありませんが、キャリア形成について私が思うのは、普遍的な原理原則に照らし合わせながらキャリアを積み上げていけば、自分の方向がぶれることはないということです。私は学生で起業したときに、「新規顧客を獲得して、既存の顧客を維持しなければビジネスは成り立たない」という原理原則の重要性に気づきました。キャリアも同じように、原理原則に則った一貫性をもったキャリアを形成してきました。キャリアに迷っているマーケターは、いま一度自分のキャリアを振り返り、So What ? なぜそう行動してきたのかを考えてみるといいのではないでしょうか。
――最後に今後の展望をお聞かせください。
「マーケティングの力で日本に突き抜けた成長力をもたらす」が私の一貫したビジョンです。私のキャリアはマーケティング エージェンシーから始まり、SaaSカンパニーの立ち上げなどを経て、キンドリルという大きなインフラストラクチャーサービスの会社で社会課題を解決していく段階まで来ています。扱う製品やサービス、仕事をするフィールドが変わっても、マーケティングによる社会課題の解決へのチャレンジという軸は変わりません。私自身のキャリアを通じて得た学びを皆さんにも伝えていきながら、日本に成長力をさらに生み出していきたいと思っています。
キンドリルは、ITを近代化し、革新していきます。つまり世界そして日本の社会・生活環境を大きく前進させるための支援ができる存在だと考えています。マーケターの皆さんには、「ぜひ一緒に日本が直面する社会的課題を一緒に解決し、社会システムの革新に向けて成長していきましょう」と伝えたいです。日本の現状は、未だに50年前につくられたシステムや経営体制が残り、意思決定の方法も昭和からあまり変わっていません。それこそが、日本が世界に負けている要因だと思います。これからも世界に勝つための選択をいろいろ試していきたいと考えています。
- 他の連載記事:
- TOP PLAYER INTERVIEW の記事一覧