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【速報】オッズ・パーク取締役CMO 木村真琴氏がコンサルに転身、サンリオ・西友でも活躍 「『顧客視点』のマーケティング支援を」

 

多彩な領域でマーケティング、CMO経験積む


 オッズ・パーク株式会社取締役CMOの木村真琴氏が2024年3月31日をもって同社を退職し、4月から経営支援・M&Aアドバイザリー事業を展開するフロンティア・マネジメント株式会社のシニア・ディレクターに就任する。

 木村氏は新卒でP&Gに入社し9年在籍。その後のソニーマーケティングを含めてブランドマネジメント、メディアプランニング、イベント企画、広告制作など多岐にわたり経験を積んだ。2009年に入社した西友(ウォルマートジャパン)では「KY(カカクヤスク)」キャンペーンやプライベートブランド「みなさまのお墨付き」など新たなブランド資産を確立し、2016年に西友マーケティング本部バイスプレジデント(CMO)に就任。2018年にサンリオにCMOとして参画してマーケティング本部を立ち上げ、SDGsの流れと呼応しながら人気キャラクター「ハローキティ」のブランドをアップデートし、日本が世界に誇るキャラクタービジネスの最前線を牽引した。2022年4月からは地方競馬・競輪・オートレースなどの公営競技投票券のインターネット販売などを手掛けるオッズ・パークで、取締役CMOとしてデジタルマーケティングやマーケティング組織の強化を手掛け、サービス向上に貢献した。マーケティングカンファレンス「ネプラス・ユー京都2024」のカウンシル・メンバーも務めている。

 事業会社3社でCMOを担った同氏は、経営コンサルティング事業への転職を「選択肢の中で最もハードな挑戦」と表現。プロダクトからキャラクターまで多彩な領域でマーケティングを率いてきた経験と、一貫して重視してきた「顧客視点」を、今後はさまざまな企業の経営・マーケティング支援に生かしていくことが期待される。
 
 

木村真琴氏 特別インタビュー


 オッズ・パークでは2年間、取締役として務めさせていただきました。マーケティング組織の強化、デジタルマーケティングの推進、UI(ユーザーインターフェース)やU X(顧客体験)など顧客サービスの改善を統括した結果、自走できる組織と一定の成果の目処がついたところでご縁があり、転職を決意しました。

 私はこれまで「コンサル嫌い」を公言していて、このたびの入社にあたってもそのことは明言させていただいていました。新卒以来、事業会社のマーケティングしか経験のない私にまさか経営支援を強みとしたコンサルティング会社からお声がかかるとはつゆも思わず、私自身のこれまでの選択の中で「最もハードな挑戦」で、無理めな領域に自ら飛び込んでいるとしか思えません。

 ただ、これまで私が事業会社のCMOとして各コンサルティング会社からの提案に対してもやもやとした思いがあったのは、提案側の立場からしても同じだったのかも知れません。往々にして経営企画室など経営に近い部署が事業会社の窓口となりRFPを起案していたこともあって、詳細なマーケティング課題やそれまでに実施した施策の内容、評価に関して認識が不足し、結果として実務者にとって納得感のある提案になっていなかったのかも知れないのです。また、提案が見送られたり、採択されても実行に至らない、俗にいう「絵にかいた餅」といった要因も、事業会社側の経験から分かる部分があります。「自分ならこうできるんじゃないか」と感じてきた部分を提案する側で生かすことができれば、様々な事業会社の成長に貢献できるのではと考えました。

 これまでマーケターとして基本としてきた「顧客視点」は、今回の転身においても非常に有効だと確信しています。事業会社のビジネスが苦しくなった際のテコ入れは、販管費の削減や効率化に目が行きがちです。ですが、単にコストを削減して財務状況を良くするだけでなく、売上成長に直結する現存資源を最大限に生かした施策、組織強化、継続投資を実行することで、より安定した企業価値の構築につながります。たとえば、業績が落ち込んでも、残っている既存のお客さまは何に価値を感じていただけているのか。そういった視点の先に新たな戦略や市場創造のヒントが隠れていることがあります。

 もうひとつ意識したいのが、事業会社の現場を担う実務者との「伴走」です。顧客理解を継続的に深めることだけでなく、採用された提案を具体において素早く実行し、小さな成功を積み重ね、中長期的なお客様の支持を促進する基盤構築を事業会社の皆様と一緒に取り組んでいく「伴走型」を実現したいと思います。

 とはいえ、私自身は提案する側において未経験かつ知見も足りていないため、うまくいくかは正直わかりません。より一層自分自身が充足すべき領域の勉強にいそしみ、期待以上の結果を導けるように新たな環境でチャレンジしていきたいと思います。

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