CATCH THE RISING STAR #01

「漫画でマーケティングに興味」 専門人材として「洋服の青山」SNS戦略中枢へ【青山商事株式会社:宮下奈旺氏】

 企業におけるマーケティングの重要性が増す一方、「マーケターの仕事は生成AIに奪われるのではないか」とも囁かれる昨今。そんな時代の変革期に、マーケティング領域で働く若者は何を考え、どう行動しているのか。

 Agenda noteの本連載では「Z世代」と一括りにされがちな彼らの中でも、各企業が特に期待を寄せる「ライジングスター」にフォーカス。生まれた時からインターネットに触れ、テクノロジーやSNSを使いこなす彼らの多彩な思考や行動を探ることで、マーケティング領域の近未来を照射していきたい。

 第1回は青山商事株式会社から、入社2年目の宮下奈旺氏が登場。同社の「マーケティング専門人材」2期生として採用された宮下氏は、「洋服の青山」のレディース商品の魅力発信を中心にSNSマーケティングの中枢を担っている。「新しいマーケター」と目されるその実像とは。
 

研修後すぐ「モー娘。」プロジェクトにジョイン


―― 貴社では、入社すると店舗経験を経て本社に配属されるのが一般的と伺いました。宮下さんは「マーケティング専門人材」の2期生として入社しましたが、それはなぜですか。

 高校生の時にセブン・イレブンの経営学を題材にした漫画を読み、販売戦略に興味を持ちました。大学の経営学部でマーケティングのゼミに入りましたが、コロナ禍でキャンパスに行けなかったので、マーケティングの実務に携われる長期インターンを経験しました。Webマーケティングのセミナーにも参加して、商品企画やSNSを活用したプロモーションを学びました。就職してもマーケティングをやりたいと思っていたところ、青山商事が専門人材を募集していることを知り、応募して採用されました。

 なぜマーケティングに興味を持ったかというと、何気なく暮らしている中で目にするもの、たとえば広告やお店の陳列にしても、さまざまな企業の戦略や思いが込められていて、それらを深く知りたい、自分でも考えてみたいと思ったからです。
 
宮下 奈旺 氏
青山商事株式会社 マーケティング部 SNSマーケティンググループ アシスタントチーフ

―― 入社後はどのような仕事を担当されていますか。

 マーケティング部のSNSマーケティンググループに配属され、「洋服の青山」のInstagramやXなど各SNS公式アカウントの運用管理や投稿、キャンペーン企画などを行なっています。商品について知ってもらうのはもちろんのこと、どうしたらクリックしてもらい、ECの売上や実店舗とのOMOにつなげられるかに取り組んでいます。

 研修が終わってすぐジョインしたのが、2023年10月にローンチしたモーニング娘。'24のプロジェクトです。「アオヤマ娘。'60」として、「洋服の青山」のレディス商品の魅力を発信していただいているのですが、私はプロジェクト初期から、事務所とのスケジュール調整など進行管理を担当しました。人気ユニット「新しい学校のリーダーズ」を起用した「新しい“格好”のリーダーズ」キャンペーンにもメイン担当として関わっています。これはオリジナルのTikTok動画を配信して、総再生回数500万回以上と反響を呼びました。

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