CATCH THE RISING STAR #09

「好きなことにとことん全力」中野製薬で美容×マーケティングを追求【青木美都氏】

 

好きだからとことん。サロンのニーズをヒアリング


―― BtoBtoCだからこそ重視している点はありますか。

 やはり、美容師の方々がどんな商品をお客さまに提案したいのか、どんな商品があればお役に立てるかという点は意識しています。業務用品は使用される美容師さまの利便性が重要ですし、店販商品は、生活者の方に「手に取りたい」と思ってもらえるような、デザインや香りにこだわっています。

 プライベートでもサロンさまに行くことがすごく好きなので、施術を受けながら担当美容師さま自身が最近好きなスタイルや最近の流行などを会話の中で教えていただいて、インプットしています。美容師さまから教えていただくことは本当に多いです。

―― お話していて、積極性と安定感のある方だなと感じます。ご自身の性格が仕事に生きていると感じることはありますか。

 好きなことにはとことん全力になるタイプです。逆に、好きじゃないことにはやる気が出ないんですけど…。美容は本当に好きなことなので、その性格が生きていると感じます。

 就職活動をしていた時、私のいた大学と中野製薬とはゼミを通じた交流があり、自分は直接そこには関わっていなかったのですが、つながりを持つ教授に「就職先として考えているので紹介してください」と依頼したのがきっかけで、接点を持つようになりました。「自分がやりたい」と決めたことに対して真っ直ぐなのは、私の強みだと考えています。

―― 自分自身の仕事において課題に感じることはありますか。

 プロフェッショナル市場ではお客さまとの間にサロンさまが入ることで、市場の流れやトレンドも、業界に踏み込まないとなかなか分かりにくいところがあり、自分にはまだ踏み込めるだけの知識が足りていないと感じています。

 また、コストと売上のバランス感覚がまだつかめていないことも課題のひとつです。コストについては、自分でプランを立ててみて、アドバイスをもらってまたつくり直して、というトライ&エラーを繰り返しています。売上については自分の担当ブランドの売上推移から、現状どんな課題があるのか、社内の営業の方などにヒアリングをしながら、感覚をつかめるように努力しています。

―― 今後の目標をお聞かせください。

 プロフェッショナル市場独自の魅力は、サロンさまを通じて生活者に提案していくことなので、この魅力を最大限に生かした提案をしていきたいです。そのためにはサロンさまのこと、美容師さまのこと、生活者のことをもっと理解する必要があります。

 時代も市場もどんどん変わっていくので、まず自分が追いつけていないところにしっかり追いついて、その先を自分でちゃんと見据えられるようになりたいです。短期的な目標としては、今担当している案件を成功させたいです。商品づくりは社内外の方と協力しなければ実現できないので、普段から多くの方とコミュニケーションをとることが大切です。その中で、自分自身も周囲から信頼してもらえるような存在になりたいです。

 長期的な目標としては、やはりマーケティングと美容が好きなので、市場動向やサロンさまのニーズを探りながら、美容師さまや生活者の方に喜んでいただけるような商品づくりを目指していきたいです。
 
 

【上司の視点】自らのミッションと弱点を的確に理解

中野 敬士 氏
中野製薬 専務取締役 マーケティング本部 コンシューマー事業本部担当

 青木さんは2023年に新卒で入社し、ブランドマーケティングというプロダクトブランドの戦略立案を担うセクションで主に商品企画業務を行ってくれています。彼女は大学時代にマーケティングを専攻しており、所属ゼミではさまざまな企業を授業に招聘し、それらの企業の課題解決のための企画提案を行う経験をしていました。そのおかげか、マーケティングにおいて大切にすべきことは入社時から理解しており、即戦力として業務に携わってくれています。

 当社は事業領域が美容ということもあり、若い世代の新しい感性や価値観を存分にマーケティング組織にインプットしてもらうことを目的に、新卒からマーケティング職での採用を行っています。彼女はそのミッションを理解し、社内で積極的に自己表現を行っており、私含めて既存社員に多くの学びや気づきを与えてくれています。また、現場経験が無いことが弱みと自己理解し、美容師さまと高い頻度で対話をすることで、顧客理解を図っていることにも感心しています。

 私自身、マーケターは強い想いや信念が無ければ社会や顧客に貢献できないと考えています。その観点では、彼女は入社前より「マーケティングを通して世の中の人を幸せにしたい」という強い想いを既に持っているため、今後は社内外のパートナーとのつながりを強くすることで、「多くの選択肢を持ち、自律的に動ける人財」になってくれることを期待します。
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