パナソニック コネクトから学ぶ「B2Bマーケティングの本質と成果を上げるための実践」 #01

「顧客・社会と共に、継続的に価値を創り、伝え、見届ける」B2Bマーケティングの本質【パナソニック コネクト 関口昭如氏】

 

本当に必要としている顧客と価値の種をつくる・伝える・見届ける


 パナソニック コネクトにて私が推進している「顧客価値起点のマーケティング」には以下の4つの要素があります。
 

1.本当に必要としている顧客や社会を探す活動
2.価値の種を(顧客に対して、あるいは顧客とともに)創る活動
3.価値の種を(顧客に対して、あるいは顧客とともにさらにその先の顧客に)伝えて、契約や利益につなげる活動
4.価値が本当に生まれて、かつそれが継続しているかを見届ける活動
 

 よく、自分たちの価値はXXXだ、XXXという価値を創っていると言ってしまいがちですが、価値は本来使ったり運用したり、関係性での文脈で生まれたりすことが多いです。つまり、「価値」は顧客が決めるもの、あるいはその先の顧客や社会が決めるものです。そこであえて「種」といっているのです。

 まずは、「1. 本当に必要としている顧客や社会」で、かつ自分たちが独自性を発揮できる世界なのかを自問自答することからはじまり、「2. 顧客への価値の種を創る活動(または顧客と共に価値の種を創る活動)」、「3. そしてそれを顧客へ、あるいは顧客とともにさらに先の顧客や社会で伝えて、契約や利益につなげる活動」、「4. そして本当に価値が継続的に発生しているかを見届ける」までがマーケティングだと考えています。

 ここからB2Bビジネスで重要な信頼も生まれると考えます。前述したマーケティングの定義のアップデートは、個人的にはかなりB2Bマーケティングを意識したものとなっていると思います。特に「企業から顧客へ」だけでなく、「企業が顧客と共に」という点が加わったことです。これはきれいごとの話ではなく、B2Bでは本来従来から持っていた本質要素のひとつなのだと思います。

 今回のアップデートはB2Bマーケティングが今まで以上に注目され、重要性が理解されはじめてきたことの現れかもしれません。今後このあたりも含めて、お話ししていきたいと思います。ご笑覧いただければ嬉しいです。

 

「B2Bアジェンダ2024」のカウンシルメンバーを務める関口氏も登壇


 2024年9月12日から13日にかけて、国内最大級のB2B特化型マーケティングカンファレンス「B2Bアジェンダ2024 (主催:ナノベーション)」が鹿児島市(鹿児島センテラス天文館)で開催される。

 本記事の寄稿者であるパナソニック コネクトの関口昭如氏は、キーノートや公式セッションで語られたこと、参加者とのネットワーキングで得られた新たな気づきや学びを中心に振り返る、最後のラップアップセッションでモデレーターとして登壇する。
 
B2Bアジェンダ2024 公式サイトは、こちら
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