広報・PR #19

自民総裁選も間近、デジタル時代の選挙広報戦略 「X」活用の12戦略を解説

 

7. シンプルな参加型キャンペーン


 複雑なデジタルキャンペーンを実施することは選挙広報においては相応しくない。シンプルで参加しやすいハッシュタグキャンペーンを展開することが望ましい。

 たとえば、「#私の地域の課題」といったハッシュタグを使用し、有権者から地域の問題についての意見を募り、コメントを返すことで、双方向のコミュニケーションが実現できる。
 

8. 自動化ツールの(最小限の)活用


 無料または低コストの自動化ツールを活用することも検討したい。基本的な返信文の作成や定型メッセージの送信を効率化することで、広報担当者がより戦略的な業務に集中できる。

 ただし、完全な自動化は避けるべきであり、あまり積極的には勧められない。人間の監視下で運用することで、選挙期間中に発生する予期せぬ事態にも迅速に対応できるようになる。
 

9. ライブ配信の簡素化


 有権者との直接的なコミュニケーションを行う上で、ライブ配信は強力なツールである。しかし、高度な配信設備や人員の確保は難しい場合も多い。

 たとえば、スマートフォンを使用した簡易的なライブ配信を定期的に実施することで、候補者が直接有権者に訴えかける機会をつくり出すことも可能である。週に一度、候補者が5分間の政策説明や質問回答を行う機会を設けるだけでも、有権者とのリアルタイムな交流を深めることはできる。こうした広報活動の積み重ねが支持者との絆を強化することにつながっていく。

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