新着ニュース
【速報】日本アドバタイザーズ協会 DMIがB2B企業向けに市場開拓・製品投入を支援する「GTM DMI モデル」を発表
2024/10/29
B2Bマーケティングの本質的な役割のために
日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構(以下、DMI)は29日、B2B 企業向けにマーケティング活動を支援する「GTM(Go To Market) DMI モデル ver.1.0」を発表した。このモデルは、製品やサービスを市場に投入する際に検討すべき項目やプロセスを体系化し、経営とマーケティングの連携を強化することを目的としている。「GTM DMI モデル ver.1.0」は、DMIのB2Bマーケティング委員会に参加する企業の知見を集約して作成された。市場開拓や市場投入に関する実際の取り組みや経験を基に、新しい製品やサービスを市場に投入する際にマーケティング戦略として検討すべき領域やプロセスを定義している。
このモデルは3つの主要レイヤーで構成されている。「Market & Account」では、ターゲット市場や競合の分析が行われ、「Buyer and Value」では、顧客の購買意思決定プロセスや提案価値の明確化を図る。また「Channel and Engagement」では、販売戦略やキャンペーン設計、その目標設定と評価が含まれる。
策定の背景には、日本企業の価値創造力を高めるために、経営におけるマーケティング機能の強化がある。近年のB2Bマーケティングでは、ABM(アカウントベースドマーケティング)やCRM(顧客関係管理)、MA(マーケティングオートメーション)などのキーワードが注目されているが、市場開拓や市場投入戦略といった広義のマーケティングに関する本質的な議論が不足していると指摘されている。
本モデルを活用することで、経営陣、事業部門、マーケティング部門などが戦略の共通言語を持ち、市場開拓や市場投入計画を策定する際に組織間でゴールを共有できる。これにより、効率的な戦略立案と施策の実行が可能となることが期待される。
2024年9月、鹿児島で国内最大級のB2B特化型マーケティングカンファレンス「B2Bアジェンダ2024 (主催:ナノベーション)」が実施され、キーノートではDMIの会員である日本電気 マーケティングストラテジー&オペレーションズ統括部 マネージャーの内田朝子氏、クラレ 経営企画室 室長補佐の中東孝夫氏が登壇。「GTM DMI モデル」の正式発表の前に、実際にモデルの検証を行った日本電気の結果やそこから得られた知見が共有された。
本モデルの普及により、マーケティング機能が経営においてより重要な役割を担い、日本企業の価値創造を高めることが期待される。