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ユニバーサル ミュージックが英語教育支援プロジェクト「UM English Lab.」を始動、楽曲の使用料も負担

 

洋楽を活用し、英語学習で新たな学びの場を創出


 ユニバーサル ミュージックは3月14日、英語教育を支援するプロジェクト「UM English Lab.(ユーエム・イングリッシュ・ラボ)」を発表した。長年にわたり国内外の洋楽シーンをリードしてきた同社が洋楽アーティストの楽曲を活用し、独自に制作した英語副教材を全国の英語教師に無償で提供する。会員登録すれば、ビジネスパーソンも利用でき、教育関係者や学習者の学びを広げるハブとしての役割を担っていく構えだ。

 同日に開催された発表イベントは、プロジェクトに賛同する渋谷区立原宿外苑中学校を会場に行われた。ユニバーサル ミュージック 社長 兼 最高経営責任者(CEO)の藤倉尚氏は、「もっと洋楽を聴いて、体感してもらうことで、我々にも新たな機会が生まれると考えています。音楽を通じて、英語を気軽に話せる環境をつくる手助けをしていきたい」と語った。

 続いて、同社 USM洋楽 MD代行の佐藤宙氏が、プロジェクト立ち上げの背景として、「コロナ禍で遠くなった洋楽」「日本人の英会話力」「教師の労働時間」の3つの課題を挙げた。ひとつ目については、新型コロナの影響で海外アーティストの来日が減少し、洋楽との接点が希薄になったことから、授業を通じて洋楽や海外文化に触れる機会を増やし、学びの幅を広げたいと説明した。

 2つ目の「日本人の英会話力」については、同社の調査によれば、10代前半に洋楽に触れる機会がないと、その後の英語への関心が低くなる傾向があるという。受験英語に偏った学習では「楽しさ」が不足しがちなため、洋楽を通じて自然にリスニングやスピーキングスキルを向上させる狙いがあると強調。3つ目の「教師の労働時間」については、英語教師の中には、洋楽を授業に取り入れたいと考えている人も多いが、教材作成の負担が大きい。「UM English Lab.」を活用することで、選曲や教材作成にかかる時間を大幅に削減できるとした。
  
ユニバーサル ミュージックの佐藤氏

 佐藤氏は、「音楽の使用にはコストがかかる部分もありますが、当社が全面的に負担します。安心してご活用ください」と述べ、洋楽シーンで培ってきた同社の強みを活かし、価値あるコンテンツを提供する方針を明らかにした。

 今後は「UM English Lab.」の公式サイトにおいて、教材のダウンロード機能に加えて、洋楽ニュースや海外のトピック、アーティストのコメント、動画などを掲載し、英語学習者を支援するコンテンツを拡充していく予定だ。
  
(左から)芸人でMCを務めたトンツカタンの森本晋太郎氏、ユニバーサル ミュージックの藤倉氏、ゲストトークショーに登場したクリスタル・ケイ氏、本プロジェクトに賛同した渋谷区立原宿外苑中学校 校長の駒崎彰一氏

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