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電通が製造現場を活気づける新サービス「ゲンバニ」を提供開始、働く人の「感情」に着目
2025/09/22
- 電通,
モチベーションと生産性向上の両立目指す
電通は9月1日、製造業の工場などものづくりの現場で働く人たちの「感情」に着目し、モチベーションや生産性の向上につなげる変革支援サービス「ゲンバニ」の提供を開始した。
近年の競争激化により、製造業の現場では生産管理体制やルールの徹底による生産性向上・コスト削減が進んでいる。一方で、このような動きは現場の閉塞感を高め、働く人々の柔軟性や創造性まで損ないかねない懸念がある。ものづくりに携わる人々のモチベーションと生産性向上を両立できる変革アプローチのニーズが高まっている。
新たなサービス「ゲンバニ」は、製造業の支援に携わってきたコンサルタントのノウハウと、人の心を動かすクリエイターのクリエイティビティの相乗効果により、働く人の「感情」を尊重しながら現場変革を支援しようというものだ。
具体的には以下の3要素で構成される。
①「Cultivation」:対話型ワークショップによって潜在的な価値観を引き出し、ものづくり現場に根付く先入観を除去することで、クリエイティブを受け入れる土壌をつくる。
②「Creativity」:異質な存在となるクリエイターが製造現場に入ることで発想の幅を広げ、働く人が熱量高く実行できる打ち手を一緒に立案する。
③「Craft」:人の心を動かす「仕組みづくり」から、創造性あふれる職場の空間設計、PR施策まで、すべての実装プロセスに伴走する。
(画像1)「ゲンバニ」のイメージ

(画像2)ワークショップで使う「課題解決のための100の打ち手」

具体的な施策のサンプルとしては、たとえば「おしごと絵本プロジェクト」(下写真・左)がある。社会に対する仕事の貢献をストーリー化した絵本をつくり、絵本を使って子どもに説明するワークショップや家族向けの工場見学を開催する。働く人が仕事の価値を再認識したり、子どもの言葉を励みにモチベーション向上につながったりする効果が期待できる。
また、「工場のアートギャラリー化」では、無機質な職場の壁や床に地域住民とともにアートを描くことで、活気があり見学者にも誇れる空間にする。働く人のモチベーションが上がるとともに、テーマカラーやアイコンを駆使することで、直感的に分かりやすい職場をデザインできる。
(画像3)施策の例

「ゲンバニ」は、効率化や合理化だけではない、「感情」に寄り添ったアプローチによる現場支援を目指す。電通は「今後もクリエイティビティを生かした変革支援を通じて、ものづくり現場に活気を生み出し、顧客の生産性向上に貢献するサービスの拡充に取り組んでいく」とコメントしている。
※画像の出典はすべて電通リリースより