マーケティングは、街にどう貢献できるのか #05

逮捕者も出た「渋谷のハロウィーン」。どうすれば、より良い形に変えられるのか【渋谷未来デザイン 長田新子】

「ハロウィーンのこれから」を考える

 この連載のタイトルは、マーケティングは街に貢献できるのかである。そもそも、マーケティングの力で、現在のハロウィーンムーブメントがつくられたとしたら、今度は、社会課題をマーケティングやテクノロジーで解決できるのではないかと思っている。

 代々木公園の仕様の検討、ハロウィーンの有料化、セキュリティの強化というトピックも出てきているが、来年に向かって何ができるのかを今から考えなければならない。

 ニューヨークのタイムズスクエアでは、カウントダウン含めて公共空間でのイベントが多く開催されているが、一部有料化されたものもあり秩序が保たれていると言われている。そんな海外の事例を参考にしながら、真剣に課題に取り組まなくてはならない。

 ビジネスの成長とマーケティングは、自社の利益の追求やプロモーションだけではなく、社会課題解決や周囲との共創だと思っている。ルール、マナー、ゴミ問題といった社会課題の解決のみならず、この風習を日本が誇れる年に一回の本当に楽しいお祭りになるようデザインや実現するための仕組みがつくれたら、参加している人にとっての行動も変えられると感じている。例えば、データやテクノロジーを活用して、人の流れや行動をポジティブに変えることは、少しずつでもできると思っている。

 そのためには、たくさんの仲間やサポーターが必要であり、この記事を読んでいるマーケターの皆さんにも、この機会に少しでも関心を持ってもらい、一緒に何かできるかを考えてもらえたらと思っている。今年も終わりに近づいているが、新しいチャレンジが一つ増えた。これはチャンスかもしれない。
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