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電通がスポーツ総合調査2025を発表、若者中心に「有料シフト」「ブランディング効果」を確認

 

スポーツコンテンツの可能性・有用性が明らかに


 電通は3月10日、全国の15歳から69歳の7200人を対象にスポーツへの興味・関心やトレンドを明らかにする「スポーツ総合調査 2025」の結果を発表した。本調査はスポーツ界の発展やスポーツビジネスの活性化を目的として、2019年から実施している。
 
 今回の調査ではおもに、若者を中心としてストリーミングサービスなど「有料行動」への意向が相対的に高まっていることや、スポーツ協賛が企業のブランディングに好影響を与えていることが確認された。企業のマーケティング活動におけるスポーツコンテンツの活用は、より重要性を増していることが裏付けられた。
 

「競技への興味関心」は野球が最多、人気選手が牽引


 各競技への興味関心は「野球」が36.0%で最多となり、次点の「男子サッカー」の25.8%を引き離した。各メディアで「情報を見聞きする選手」については大谷翔平選手らメジャーリーガーがトップ3を占め、次が将棋の藤井聡太氏。電通は「SNSを含め、日常的に情報に触れる機会の多い選手の存在が競技人気を後押ししている」と指摘する。

 また、関心の高いスポーツ大会ではWBC(34.1%)、夏季オリンピック(33.9%)、冬季オリンピック(29.8%)と国際的なメガイベントが際立つ一方、春・夏の甲子園、箱根駅伝が続くなど、日本独自の学生スポーツも存在感を示した。

 調査では、大会ごとに「刺さる」ポイントが異なることも明らかになった。甲子園や箱根駅伝、パラリンピックは「感動・夢を与えてくれるから」が興味・関心の理由の上位にランクイン。「プレイの迫力がすごいから」ではラグビーワールドカップ、FIA世界ラリー選手権(WRC)、NBAなど最高峰のフィジカルなプレイが見られる大会が上位に挙げられた。「好きなクラブ・チームがあるから」ではJリーグやプロ野球の大会が目立つ。一口にスポーツと言ってもさまざまな魅力があり、下支えするファン層の動機もバラエティに富んでいることが浮き彫りになった。
 
(図表1)各種メディアで「情報を見聞きする選手」

(図表2)各大会・リーグへの興味・関心の理由
 

広がる有料行動、カギ握るのは若者


 スポーツの視聴意向に関しては、テレビでは平日(37.9%)と週末(41.8%)で意外にも大きな差は見られず、有料配信サービスにおいては、その差はさらに縮む結果(平日14.0%。週末14.7%)になった。電通は「試合中継などが週末に偏っている現状を踏まえると、平日帯にも一定の視聴ニーズが見込まれる」と指摘する。

 また、スポーツの応援行動については過去1年に「有料行動」をとった人は21.5%と、無料行動(48.7%)の半分以下にとどまるなど、以前として無料のアクションが中心であることが分かった。特に50代以上は有料配信によるスポーツ観戦に抵抗のある人が多く、10代・20代の観戦意向と比べると10ポイントほど下がった。

 ただ、たとえば「今後チケットを購入して会場で観戦したい」人は全体の14.3%となるなど、有料行動へのシフトには伸び代がある。特にカギを握るとみられるのは若年層で、10代男性は有料行動をとってみたい意向を示す人が39.9%、10代女性も32.0%に達する。

 電通は「スポーツ配信のOTT(ストリーミングサービス)化やサブスク前提の視聴機会の増加、日本人選手の世界的な活躍、新設されたスタジアムでの体験価値の向上が若年層のスポーツへの関心を高め、視聴・応援の多様化を後押ししている」と分析。今後、若年層を中心にスポーツ消費が拡大していく余地は大きそうだ。
 
(図表3)有料配信でのスポーツ視聴意向

 

「認知だけ」と「協賛を認知」では企業好感度に顕著な差


 本調査では、ある企業群を「認知しているだけ」の人と、それら企業が「主要な大会やリーグに協賛していることまで認知している」人とでは、その企業に対する好意やサービス利用意向に関して後者のほうが10ポイントほど高くなることが明らかになった。特に10~20代ではその差がさらに顕著になった。

 企業イメージにおいても、単に認知されているだけの場合よりもポジティブな傾向があり、特に「活気がある」「成長力がある」「社会貢献活動に熱心」という項目では開きが大きかった。協賛を知った後の心境変化としては「企業名が記憶に残った」「一流であるという認識が高まった」といったポジティブな意見が並び、若年層では「この企業で働きたい」という意見が他の年代よりも高くなった。スポーツ協賛が企業のブランディングや採用活動にポジティブな影響を与える可能性が、強く示唆される結果と言える。
 
(図表4)協賛認知による企業への好意、商品・サービス利用意向

 
 本調査ではスポーツの魅力やファン層のバリエーション、若年層を中心とする消費拡大の可能性が明らかになった。また、スポーツ協賛は生活者の企業好感度に顕著な好影響を及ぼすことも示された。

 2026年はすでに終了したWBC(World Baseball Classic)や冬季五輪のほか、FIFAワールドカップ、さらに名古屋で開催されるアジア競技大会など、主要なスポーツ大会が一挙に開催される「メガスポーツイヤー」。スポーツ体験をどう進化させ、その熱狂を企業・事業の成長にどのように生かすか、企業にとってスポーツマーケティングについて改めて考えさせられる年になりそうだ。

 なお、ナノベーションは、スポーツマーケティングの最新潮流に触れ、ファンダムを持続的成長に導く方策を議論する「スポーツマーケティングアジェンダ2026」を4月24日に東京・恵比寿のEBiS303にて開催する。詳細はこちら

※記事中の図表出典は電通 プレスリリース、サムネイル画像は編集部が生成AIを利用して作成した。

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