CATCH THE RISING STAR #44
Uvanceなど富士通のWebサイトをサステナブルに刷新 若手マーケターが挑む改革最前線
2026/07/23
企業におけるマーケティングの役割と重要性が増す一方、「マーケターの仕事はAIに奪われるのでは」とも囁かれる昨今。そんな変革期にマーケティング領域で働く若者は何を考え、どう行動しているのか。
次世代を担う「ライジングスター」にフォーカスし、彼らの多彩な思考や行動を探ることでマーケティングの近未来を照射するAGENDA Note.の本連載。44回目となる今回は、富士通で公式Webサイトの戦略設計を中心にデジタル上のユーザー体験向上に取り組む福本大貴氏に取材した。社会課題解決への高い意欲と、マーケティング部門に閉じない広い視野を持つ福本氏が挑んだ富士通のWebサイト刷新とは。
次世代を担う「ライジングスター」にフォーカスし、彼らの多彩な思考や行動を探ることでマーケティングの近未来を照射するAGENDA Note.の本連載。44回目となる今回は、富士通で公式Webサイトの戦略設計を中心にデジタル上のユーザー体験向上に取り組む福本大貴氏に取材した。社会課題解決への高い意欲と、マーケティング部門に閉じない広い視野を持つ福本氏が挑んだ富士通のWebサイト刷新とは。
「社会課題解決」取り組む姿勢に惹かれた
――まず、富士通に入社された経緯を教えてください。
両親が医療従事者だったこともあり、幼い頃から人を支える仕事に魅力を感じてきました。東日本大震災やコロナ禍を目の当たりにしたことで「社会を根本から支える仕事がしたい」という思いが強くなり、富士通のインターンシップに参加した際、社会課題解決に向けて改革に取り組む姿勢に感銘を受けました。富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」というパーパスを掲げていますが、理念だけでなく、巨大な組織を全方位で変革しながら、社会課題解決を事業の中心に据えて向き合う姿勢に強く惹かれて入社しました。
私は商学部でマーケティングを専攻し、理論を体系的に学ぶほか、ゼミ活動で食品メーカーさんの商品開発や企画販売まで携わる機会がありました。その際に、どれほど優れた商品・サービスでも、コミュニケーション次第で価値の伝わり方が変わる難しさと面白さを学んだことから、1年目からマーケティングに携わることを希望し、グローバルマーケティングの部門に配属されました。
福本 大貴 氏
富士通CEO室 コミュニケーション戦略統括部 ブランド&デジタルエクスペリエンス
富士通CEO室 コミュニケーション戦略統括部 ブランド&デジタルエクスペリエンス
―― 現在は入社4年目でいらっしゃいますね。これまでと現在のお仕事内容を教えてください。
これまでは一貫してデジタルマーケティングの領域で、富士通の公式Webサイトの企画や設計、分析などの業務に従事してきました。現在はコミュニケーション戦略統括部の中にある「ブランド&デジタルエクスペリエンス」という組織で、デジタル領域を担当しています。その中でもWeb Experienceチームに所属していて、富士通の公式Webサイトの戦略設計やユーザー体験の改善業務を行っています。日々、社内の部門やグループ会社などからWebサイトに関する相談も寄せられるため、本社方針やユーザー体験向上への考え方を共有しながらコミュニケーションを取っています。コミュニケーション戦略統括部の部員の半数程度は海外メンバーで、上司もドイツ支社にいるので、おもにオンラインで英語でやり取りしています。
――印象に残っている業務を教えてください。
3年目の時に約1年間かけて、国内グループ会社21社の公式Webサイトを刷新するプロジェクトをリーダーとして担当しました。当時、富士通グループのサイト構築にあたっては共通のガイドラインがなかったため、各グループ会社が独自に工夫しながら運営しており、ユーザー体験やメッセージ、ブランド伝達といった点で統一感がありませんでした。さらに情報量が膨大だったため、お客さまが欲しい情報になかなかたどり着けないといった問題が発生していました。
プロジェクトの目標は3つありました。まずグループ全体で統一されたユーザー体験を提供すること。2つめが膨大なページ数を最適化すること。3つめがWebサイトのガバナンスや品質を強化することです。
――大規模なプロジェクトですね。
特に大変だったのは、21社すべてと同時にコミュニケーションを取りながら、刷新までのスケジュールとプロジェクトを管理しなければいけなかったことです。富士通グループの中には、スタートアップ企業への投資を行う会社もあれば、人材育成や研修サービスを提供する会社もあります。各社個別にさまざまな事情を抱えていると思ったので、私は相手の立場や事情を理解し、プロジェクトがスムーズに進むための土台となる信頼関係を築くことを大切にしました。
具体的には、グループ会社の方々に本社方針や求めたい品質について話す説明会を複数回実施しました。その後も、各社と個別にコミュニケーションをとり、それぞれの立場や事情を理解しながらプロジェクトを進めることを意識しました。上司と共に大枠をつくり、チームで調整したものを私が前面に立って話すことが多かったです。「まだ3年目の自分がプロジェクトをリードして良いのか」という不安もないわけではありませんでしたが、信じて任せてもらえた以上は、期待に応えたいと思いました。
結果として国内グループ全体でページ数を半分以上削減でき、富士通グループ全体としてWeb構造を大きくスリム化できました。またWebページを制作するためのテンプレートや運用方針を整備したことで、情報設計や品質、デザインなどのガバナンスも強化できました。個人的には、相手の立場や事情を理解しておくことが、潜在的なボトルネックの予測やプロジェクトの円滑な推進につながることを実感し、その重要性を改めて学びました。




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