先進企業のキーパーソンが見通す マーケティング「これからの10年」 #02Sponsored
「生活者への好奇心と解像度」軸に動くマーケターが10年後の鍵握る【メルカリ 大枝千鶴氏】
2026/08/18
テクノロジーの進化や市場構造の変化に伴い、マーケティングのあり方は次の10年でどう変わっていくのか。本連載「先進企業のキーパーソンが見通す マーケティング『これからの10年』」では、業界を牽引するマーケティング支援企業のキーパーソンたちにインタビュー。
直面する業界の潮流や進化する支援のあり方、10年後に求められる「マーケター像」、そして今「始めるべきこと・やめるべきこと」について、実践的な知見や未来への見通しを聞いた。
直面する業界の潮流や進化する支援のあり方、10年後に求められる「マーケター像」、そして今「始めるべきこと・やめるべきこと」について、実践的な知見や未来への見通しを聞いた。

メルカリ Ads事業部 Product Marketing Manager
大枝 千鶴 氏
大手EC企業へ新卒入社し、Web広告アフィリエイト領域の営業として約7年間従事。2017年にLINE株式会社にて「LINEショッピング」の立ち上げに営業責任者として参画。その後株式会社出前館にて営業部門の執行役員として新規事業である広告事業の立ち上げなどを担当。2025年より現職にて、メルカリAdsの事業拡大に向けてプロダクトのマーケティングを担う。
大枝 千鶴 氏
大手EC企業へ新卒入社し、Web広告アフィリエイト領域の営業として約7年間従事。2017年にLINE株式会社にて「LINEショッピング」の立ち上げに営業責任者として参画。その後株式会社出前館にて営業部門の執行役員として新規事業である広告事業の立ち上げなどを担当。2025年より現職にて、メルカリAdsの事業拡大に向けてプロダクトのマーケティングを担う。
高解像度の生活者理解から打ち出し方を逆算
― これからの10年、マーケティング領域において特に注目すべきと考える変化や潮流は何でしょうか。また、その中でマーケターが直面すると思われる課題についてもお聞かせください。
この10年で最も大きな変化は、AIの進化によって広告運用やクリエイティブ制作が自動化・高度化し、運用最適化そのものによる競争優位が失われていくことだと考えています。以前は運用者の腕次第でCPAに大きな差が出ていましたが、今はどの媒体でも自動入札を使えば、誰でもある程度の水準までたどり着けてしまう。その結果、マーケターに求められる役割は「効率的に配信すること」から「いかに需要をつくるか」へとシフトしていくと思います。
ブランド自身がまだ言語化できていない生活者のニーズや使用シーンを、データから先回りして見つけ出し、新しい使い方や需要そのものを提案していく。そんなイメージです。
ブランディングとパフォーマンスを分けず、生活者との接点から購買までを一貫して設計することが重要になる。その中で注目しているのがリテールメディアです。購買データだけでなく、生活者の行動文脈(コンテキスト)を活用することで、ブランド体験と購買体験を自然につなぐことができます。
これからのマーケターの課題は、AIを使いこなすことそのものではなく、AIには代替できない生活者理解を起点に、新たな需要をつくるシナリオを描くことだと考えています。
― その変化・潮流を見据え、どのようなプロダクト・ソリューションでクライアント企業を支えていかれますか。これまでの支援のあり方との違いがあれば、そこにも言及ください。
フリマアプリ広告「メルカリAds」の強みは、他の媒体と比較して、生活者の実際の消費活動に直結したデータを持っていることです。
SNSでは、ながら見でユーザーを惹きつけ、コンバージョンしたユーザーが何を見ていたかは分かりますが、実際にどんな消費活動をしているかまでは分かりません。検索広告も同様に、検索や閲覧の履歴は分かっても、そのユーザーが実際に何を買い、何を売ったかは分かりません。
一方メルカリには、何を売り、何を買っているかというデータに加え、メルペイを利用しているユーザーであれば、他のどこで、どんな頻度でお金を使っているかまで見える。データの種類が多く、しかも実際の購買行動そのものに直結している分、生活者理解の解像度が高い。このデータを使って打ち出し方を逆算しつつ、同じデータで刈り取りまでマッチングさせていけるので、ブランディングからパフォーマンスまで、より深く、一貫して実現できると思っています。さらに、直近ではブランディング広告で欠かせないブランドリフト調査も、同じプラットフォームの中で実施できるようになりました。
― 10年後、最も活躍しているマーケターはどのような人物だと思われますか。現在のマーケターとの違い、求められる能力や価値観、AIとの役割分担についてお聞かせください。
10年後、最も活躍するマーケターは、AIに良い問いを立てられることを前提としながらも、それ以上に「生活者への好奇心と解像度」を軸に動ける人だと思います。
データやファクトをたくさん集め、生活者の行動や気持ちの解像度をどこまで上げられるか。そこから逆算して、どんなブランディングをすべきか、どんなマーケティング手法を選ぶべきかを組み立てられる人です。
現在のマーケターは、配信の運用や実行に多くの時間を割いていますが、そこはAIが担う領域になっていく。今後は、AIが運用の最適化や磨き込みを担い、人間は「何を、どこに、どのようなコミュニケーションで届けるべきか」を定義するという役割分担になっていくと考えます。
その中で、各広告出稿先、そしてその先にいるユーザーに対して尽きない好奇心を持ち続けられる人。そこで生まれたデータというファクトに対して、仮説やストーリーをつくれる人こそが、10年後も活躍し続けるマーケターだと考えています。
― 10年後も競争力を持ち続けるために、ブランド企業が「始めるべきこと」と「やめるべきこと」を一つずつ挙げるとしたら何でしょうか。
始めるべきことは、新しい媒体や新しい広告フォーマットに、まず一度挑戦してみることだと思います。CPAの合う媒体や、分かりやすい他社事例のある媒体には安心感がありますが、そこにとどまっていると、自社の生活者理解の解像度はなかなか上がりません。獲得数だけでなく、その裏側でどんなデータが見えるのかまで、材料としてたくさん試してみることが大切です。
一方、やめるべきことは、効率化だけを重視し、調整の幅をどんどん狭めていくことです。効率を追い求めるほど、出稿先はメジャーな媒体に絞られていく。その中ではAIによる最適化は進みますが、何が起きているのか見えないブラックボックス化も進み、次の学びにつながるデータの量や種類が足りなくなってしまう。始めることとやめることは、ちょうど表裏の関係にあると思っています。
※写真はナノベーション10周年記念パーティ「Nanovation GALA 2026」にて撮影




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