ジム・ステンゲル塾 #02

【特別寄稿 音部大輔】稀代のマーケター ジム・ステンゲルの小さなコピーを脳内につくろう

「ジム・ステンゲルの小さなコピー」を自身の脳内につくる


 企業のマーケティング責任者は、属人的な天才性によるアイデアやラッキーストライク(幸運な命中)ではなく、再現性のある形で、つまり論理的に説明可能で結果からラーニングすることが可能な形でビジネスを伸ばす必要があります。それが経験から経験値を得てPDCAをまわし、組織と事業の持続的な成長をもたらすからです。そのためには、以下の3点が大事だと考えます。
 
  1. 直下のマーケティング組織と、協働する関連部門や社外のパートナーと、組織を構成する多くのマーケター個々人に対して、強力な求心力を発揮するためのビジョンやパーパスを明示し、共有する。
  2. そのビジョンの達成やパーパスの実現のために進むべき道、いわば戦略を開発し、運用する。
  3. 関係者全員で達成するために組織をつくり、それぞれが成長できる道筋を描き、実行する。

 最初にお話ししたように、彼から学んだことは、私のキャリアできわめて直接的に役に立ちました。また、その後の経験から経験値を得て、知識に昇華し、運用する際には、経験値の培地や個々の知識を関連づける役割も果たしてくれました。
 
ジム・ステンゲル氏は、カンヌライオンズはじめ、様々な場で世界のCMOに対するレクチャーを行なっている。
 今回の「ジム・ステンゲル塾」を通して、参加する皆さんが「ジム・ステンゲルの小さなコピー」を自身の脳内につくることができれば、以降のキャリアでずっと使えるでしょう。

 そのために、ジムが言うことを聞いて覚える、ということではなく、どういう思考回路やパターンでこういうことを言っているのだろう、と考えながら参加することをお勧めします。場合によっては、彼の反応から固有の思考パターンを探るような質問をするのも生産性を高めると思います。知的にも楽しいことでしょう。

 一般的な座学のように固定的で静的な知識をダウンロードする場というよりも、主体的・積極的にジムの頭の動的な知識を習得する場にされるといいと思います。

 受講料の20万円で得られるのは、CMO経験者の過去の知識ではありません。ジムに固有の経験を通して構築された、彼の思考回路の(一部の)コピーだと思います。なんど本を読んだとしても、直接本人と議論しなくては得られないものがあると考えます。
 

「ジム・ステンゲル塾(通訳付き)」


 
P&Gで2008年までの7年間、グローバルマーケティングオフィサーとして、全世界のマーケティングを指揮し、同社の売上を2倍に成長させたジム・ステンゲル氏によるマーケティング研修プログラム。詳細・申し込みは、こちら
他の連載記事:
ジム・ステンゲル塾 の記事一覧
  • 前のページ
  • 1
  • 2

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録